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 BL小説取扱中。男同士の恋愛・性描写を含みます(一部R18)ので、ご理解のあるかたのみ、閲覧ください。
*詳しくは、aboutをご参照。各作品目次は、contentsよりどうぞ。
New!! *バトンやら雑記をnotesカテゴリに独立させました。

2009.07.04 (Sat)

Midnight Butterfly 出張中

(本日分のお話の更新は、1つ前の記事です)

 みなさん「Midnight Butterfly (R15)」というお話を覚えていらっしゃいますでしょうか。
 去年の読み切り短編まつりの途中くらいに、ふわっと登場したお話なんですが…。

 そんなさりげなく登場しただけのお話を、素敵なイラストサイト「@MK」のミツキさんが気に留めてくださっていまして、このたび、@MKさんのところへ出張することとなりました〜!!!

 出張って何じゃい、と。
 読み切り短編のカテゴリの中に、Midnight〜てあるやんけ、とお思いでしょうが、実は@MKさんのGUESTページに小説ごと掲載されてるんです。素敵なイラストとともに。

 はい、ここ重要です。
 確実にテストに出ます。

 何とミツキさんが素敵なイラストを付けてくださったんです。
 で、こちらにもそのイラストを紹介していいということだったので、さっそく紹介したいと思います――――ババン!



※ イラストの著作権は@MKのミツキさんにありますので、無断での持ち出しは厳禁です。


 イラストを描いていただく前に、登場人物2人はこんなイメージで書いたんですよ〜、みたいなことはちょろっと言ったんですが、出来上がったイラストを見てビックリ。
 まさに私がイメージしたとおりの2人が…。

 私は常々、絵を描ける人は天才だと思ってるんですが、まさに天才ですよ、神ですよ。


 うちのブログは長編メインで、Midnight〜も読み切り短編をいっぱい載せていた中の1つで、特別目立っていたわけでもないので、覚えていてくれただけでも嬉しいのに、イラスト付きで出張できるなんて、夢のようです。
 ミツキさん、本当にありがとうございました。


 ちなみにこの素敵なイラストとミツキさんのお名前に聞き覚えのあるかた……正解です。
 去年の年末にミツキさんとこのフリーイラストに、超間抜けなSSを付けてしまったのが私です。しかもその後に、超かわいいボイスまで付けていただいたという果報者なのです。
 ありがとうございました。


*Midnight Butterflyも出張している、ミツキさんのイラストサイト「@MK」はこちらです。
 [http://kirykiry.web.fc2.com/index.htm]


*恋三昧に掲載の「Midnight Butterfly」はこちらから。一応、R15です。
*年末のフリーイラストに付けたSS「君がニャンと鳴いたから」はこちらからどうぞ。ミツキさんのところに行くと、激カワボイスも聞けますよ♪



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2009.07.04 (Sat)

2月 たまには甘いのあげようか、って。 (9)

「うぅ…」

 ――――体が重い…。

 バレンタインデー当日。
 夕べ部屋に乗り込んできた和衣から、真大に渡すためのチョコを受け取り、その後、散々悩んで、翔真が眠りに落ちたのは、日付が変わってだいぶ経ってからだった。
 どうせ春休みに入っているし、今日はゆっくり寝ていようと思っていたのに、何だか朝から妙に体が重たい。

(これが金縛り…? 体が…)

 体は重いが、頭の中は徐々に冴えて来て、翔真はまぶたを抉じ開けた。

「あ、おはよ、翔真くん」

 …………。

「…………」
「翔真くん?」
「……、……うわっ!」

 目を開けた先、視界に広がったのは真大の顔で、よくよくその状況を見てみれば、体が重たいはず、真大は寝ている翔真の上に跨って乗っていたのだ。
 あまりのことに驚いて翔真は跳ね上がったが、上に真大が乗っているせいで、身動きが取れなかった。

「なっ何してっ…」
「もうお昼になるよ。いつまで寝てんの?」

 上に乗っていることには、まったく何の罪悪感もないらしい。
 ようやく起きた翔真に、真大はニコニコと笑い掛ける。

「おま…いつから、え? は? 何して…」
「10分くらい前から。だってメールしても全然反応ないんだもん、来ちゃった。てか、そんなに無防備に寝てると、襲っちゃうぞ♪」
「バカ、下りろって、重いよ」

 笑顔のままとんでもないことを口走る真大に、翔真はその体を押し退けて、何とか真大の下から這い出ようとする。
 こんな真っ昼間から寝込みを教われるなんて冗談じゃないし、それ以前に、いくら真大が小柄とはいえ、大人の男だ。腹の上辺りにまともに乗っかられれば、重すぎる。

「真大、マジ重い」
「チューしてくれたら、下りてもいいよ」
「バッカじゃね?」
「…、やっぱ襲う」

 途端、表情を曇らせた真大の口からは、不穏なセリフ。
 真大の場合、何となく冗談に聞こえないのは、気のせいではないはず。

「まーひろ」

 ちょいちょいと翔真は手招きする。
 起き上がれない以上、真大のほうが顔を近づけてくれなければ、キスだって出来ない。
 素直に顔を近づけてくる真大の背中を抱いて、翔真はその唇にキスを落とした。


Fortune Fate




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2009.07.03 (Fri)

2月 たまには甘いのあげようか、って。 (8)

 バレンタイン前日。
 バイト先のコンビニでのチョコの売り上げは、今年も好調だった。
 バレンタインコーナーのレイアウトを担当した和衣は大変満足げで、チョコを買っていくお客さんを、満面の笑みで見送った。

「ご機嫌だね、カズちゃん」
「あったりまえじゃん。むっちゃんも素直になって、チョコ買ってったら〜?」
「…別にー」

 妙に誇らしげに言われ、睦月はおもしろくなさそうに返した。
 確かに男2人でチョコを買いに行くなんて、恥ずかしすぎるけれど、1人で買いに行ったって、恥ずかしいものは恥ずかしい。
 だったらいっそ、和衣と一緒に行って、去年のように会計をお願いしてしまえばよかったのかも…。

 またしても売れていくチョコを会計しながら、睦月は密かに溜め息をついた。



*****

 寮に帰ると、和衣は、部屋に入ろうとする睦月を引き止めて、自分の部屋に連れて行った。

「何カズちゃん、お風呂行こうよー」

 冷えた体を早く温めたい。
 和衣の部屋は同室者も不在で、部屋の中は冷え切っている。

「はい、これ」

 和衣はベッドの下に隠しておいた紙袋を取り出すと、その中から小さな包みを出した。

「え、何? 俺にくれんの? カズちゃん、ありがとー」
「違ーう! 亮に上げるヤツ!」
「え?」
「むっちゃん、どうせ買ってないんでしょ? さっきだって買わなかったし。上げなよ。亮、すごい楽しみにしてるし」

 一緒にチョコを選んでいるとき、亮は口には出さなかったけれど、睦月から貰えることを少なからず期待しているって、和衣には分かっていた。
 だから自分の分を会計するとき、亮を外で待たせて、睦月が上げる分も一緒に購入したのだ。亮に袋が大きいと指摘されたときは相当焦ったけれど、自分なりにはうまくごまかしたつもりだ。

「カズちゃん…」
「しょうがないじゃん。ホントは買うつもりなかったけど、むっちゃんは意地っ張りだし、亮は何か期待してるし」
「……ゴメン、ありがと…」

 去年チョコを上げたとき、亮がすごく喜んでくれたことを、睦月だって忘れたわけではない。
 一時の恥ずかしさだが、チョコを渡したときに得られる幸せは、かけがえのないものだった。
 睦月もそれを分かっていたはずなのに。

「ゴメンね、カズちゃん」
「もういいってば。じゃ、お風呂行こっか。あ、その前にショウちゃんトコ寄って、感謝されて来よ〜」

 そう言って笑った和衣の手には、紙袋から取り出した別のチョコレートの包み。
 もう1人の素直になれない友人に渡すつもりらしい。

「俺も感謝されに行く!」
「むっちゃんは何もしてないでしょ!」


Fortune Fate




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2009.07.02 (Thu)

2月 たまには甘いのあげようか、って。 (7)

「はいはい、さっさと買って来い」
「うん。亮は何見てんの?」
「これうまそうじゃね?」

 亮が指し示したのは、チョコレートタルト。小さいサイズのものがいくつか入っているものだった。

「亮だって自分の食べたいの見てんじゃん!」
「俺はもう、自分の上げるヤツ、買ってっから」
「ぅぐ…」

 そう言われれば、返す言葉はない。
 和衣はようやく決めたバレンタインのチョコを持って、レジへ向かおうとした。

「あ、亮。俺会計してくるから、外出て待ってて」
「あ?」
「先帰っちゃダメだからね!」

 確かに出来ることなら、この女の子だらけの店舗の中よりは、まだ店の外のほうがいい。
 亮はそのお言葉に甘え、さっさと店を出た。




 あとは会計をするだけだから、すぐに出てくると思ったのに、いくら待っても和衣は出て来ない。
 かと言って、また店の中に戻って、和衣の様子を見るのもちょっと…。

「はぁ」

 仕方なく店の前で、チョコレートファウンテンでフォンデュを楽しんでいるカップルやら女の子たちを眺める。
 そういえば先ほど、自分もここに和衣と並んだのだ。
 ――――気が遠くなりそう…。

「亮、お待たせ!」

 ようやく店から出て来た和衣は、もちろん亮の心境など知る由もなく、お目当てのものを購入できて、満足そうに亮のところへ駆け寄ってきた。

「お前、袋デカくね?」
「え、」

 ボンボンの詰め合わせを1つ買ったにしては、和衣が手にしている紙袋はやけに大きい。
 袋を覗き込まれそうになって、和衣はそれを背後に隠した。

「、と…マカロンも買ったの!」
「何だよ、結局自分も食いてぇんじゃん」
「いいじゃん、おいしそうだったんだから」

 和衣がマカロンの魅力を語り始めると、亮は「分かった分かった」と宥めすかして、話をストップさせた。
 和衣からそんな講義を受けるほどまで、亮はお菓子になんか興味はない。

「むふ、祐介に上げるの、楽しみー」

 幸せそうにうっとりする和衣に、こちらまで何だかひどく楽しみなことに思えて来た。
 去年、睦月に上げたときの、あの照れた感じもかわいかったし、何より睦月からも思い掛けずチョコを貰ったのだ。
 こんな幸せなことってない。

「早く渡したいねー」
「あー…うん」


Fortune Fate




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2009.07.01 (Wed)

2月 たまには甘いのあげようか、って。 (6)

「おいし〜。ヤバイ、超楽しい」

 初めてのチョコフォンデュに興奮気味の和衣は、口元を拭うと、そのままその店へと入っていった。
 まったく宣伝効果の影響を受けやすい子なのだ。

「あんなのさ、ウチでもやれたら楽しいのに」
「あの機械買ってか? うは、すげぇ間抜けなんだけど」

 狭い寮の部屋、1mほどの高さのチョコレートファウンテンの機械が入れば、自分の居場所がなくなる。

「祐介にもやらせてあげたいな。甘いもの好きだし、イチゴも好きだし」
「一緒に来ればいいじゃん」
「でもさ、祐介、こういうとこで、そういうのするの恥ずかしがるし…」

 そう言って和衣は目を伏せるが、そんな理由、亮は何だか納得できない。
 だって今、亮だって十分恥ずかしかったのに。

(俺が恥ずかしいのは、お構いなし…!?)

 それでも恋した相手には気を遣えるようになったのだから、まだましなのか。

「あっ、これかわいい」
「え、お前、大人っぽい感じのとか言ってなかった?」

 和衣が手にしたチョコは、確かにかわいいが、当初言っていたような大人っぽさはない。
 亮に突っ込まれ、和衣は「あっ」とそのチョコを棚に戻した。

「別にいいじゃん、お前のやりたいヤツで」
「でもぉ…」
「このケーキみたいのは?」

 亮に言われて隣のコーナーを覗けば、ガトーショコラやザッハトルテが並べられている。
 チョコレートの専門店だけあって、それ以外にもいろいろな種類のチョコレートが置かれていて、ただでさえ迷いやすい和衣は、うーうー唸りながら、店内をキョロキョロ見回している。

「こんだけあんだから、ここで決められるだろ?」
「ん、がんばる!」

 和衣はコブシを握ったが、そんなに意気込むほどのことだろうか。
 とりあえずがんばって早く決めてもらえれば、それに越したことはないが。

「あ、マカロン! おいしそー」
「お前が食いたいのを選ぶな!」
「エヘヘ」

 まったくこれだから、和衣との買い物は疲れるのだ。
 遊びに出かけて、単にブラブラ店を覗くだけならいいのだが、今日みたいに買いたいものがあるときは、そのことだけに集中してもらいたい。

「んーんー、これっ……あー、やっぱこっち! これにする!」

 ボンボンの詰め合わせが各種置いてある棚で、女の子に交じっていろいろ手に取っては真剣に選んでいた和衣は、ようやく買いたいものが見つかったらしく、ジャン! と間抜けな効果音を付けながら、亮にそれを見せた。


Fortune Fate




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