恋三昧

【18禁】 BL小説取り扱い中。苦手なかた、「BL」という言葉に聞き覚えのないかた、18歳未満のかたはご遠慮ください。

HA-HA! 僕らマッチ箱みたいな世界で生きてる

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HA-HA! 僕らマッチ箱みたいな世界で生きてる INDEX


■残念ながら、あなたのことは何も分かってあげられないようです
 (1) (2) (3)

■アルデンテには向かない夜
 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)

■この街は、今日もメイドで溢れている
 (1) (2) (3) (4)

■オムライスまでの道のりは、果てしなく険しい
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■パニエの下の誘惑
 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)

■どこにも帰れない
 (1) (2) (3) (4)

■愚かだということは分かっている
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■世界の危機を救うヒーローにはなれない
 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

■あなたの思うがまま
 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
 (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18)

■絶望ルーレット
 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
 (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18) (19) (20)

■love&kiss&hate
 (1) (2) (3) (4) (5)

■何も知らないふりで生きることだって出来るの
 (1) (2) (3) (4) (5)

カテゴリー:HA-HA! 僕らマッチ箱みたいな世界で生きてる

残念ながら、あなたのことは何も分かってあげられないようです (1)


(point of view : manaho)



 三木本(ミキモト)先生は、変な先生だ。
 文学部の先生なのに、いっつも白衣を着ている。噂によると、本当は保健の先生になりたかったのに、なれなかったから、気分だけでも…てことで着ているらしい。
 関係ないのに白衣を着ているのもアレけど、保健の先生と文学部の先生じゃ、なるためにやるべき勉強だって違うのに、どこでどう方向転換したのか、意味不明な人だ。

 でも、話を聞くだけで変だとしか言いようがない先生でも、若くて格好いいうえに、授業もおもしろいとかで、女の子たちからは人気があるらしい。
 学部の違う俺は、三木本先生なんて構内でちょこっと見掛けるくらいだし、友だちからそんな噂を聞くくらいでしかないんだけれど。

 ――――それなのに。

「マナくん、マナくん。何してんの?」

 構内のベンチでメールを打っていたら、急に声を掛けられて、ビビって顔を上げると、相変わらずの白衣姿の三木本先生が、俺の前にしゃがんでいた。
 そんなに集中していたわけじゃないと思うけれど、全然気配に気付けなかった。
 …ていうか、携帯電話を弄ってる人に向かって、『何してんの?』て聞くのは、多分すごくバカげていると思うけど。

「ねぇねぇマナくん」

 川瀬真歩(カワセ マナホ)、だからマナ。
 友だちからも、確かにそう呼ばれてる。
 でも、俺のことをあだ名で呼ぶ先生なんかいないし、いや、別にそう呼んでくれたっていいんだけど、三木本先生とは、そこまでの面識なんか、全然ない。
 なのに三木本先生は、まるで昔からずっと知り合いみたいに、『マナくん』なんて呼んできた。

「声掛けたとき、ちょっとビクッてした、てことは、少しは後ろめたい気持ちがあるのだね」

 三木本先生は、俺の前にしゃがんだままそう言って、「グフフ」て、変な笑い方で笑った。
 何だっけ、あの猫に似てる。アリスに出てくるヤツ。

「違うよ、サボってたんじゃないよ、お腹痛いの」

 今は授業時間中だけど、この時間に何も取っていなければ、元から授業なんてないわけで、別にサボりでも何でもない。
 だから、俺が今ここにいるからって、サボってるとは限らないのに、先生がそんな言い方をするから、俺は思わず、高校生みたいな言い訳をしてしまった。
 まぁそれは実際、俺がまさに、ただいま授業をサボっている真っ最中で、先生の言ったことがあながち間違いじゃないからなんだけど。
 でも、ビクッてなったのは、先生が変な登場の仕方をしたせいでもあるから、そう言えばよかった。



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残念ながら、あなたのことは何も分かってあげられないようです (2)


「マナくん、お腹痛いの?」

 先生はしゃがんだまま、小首を傾げてる。
 まさか本気にしてるわけじゃないとは思うけど、とりあえず「うん」て返事をして、携帯電話に視線を戻す。
 腹痛いなら、こんなとこでケータイ構ってないで、医務室か病院行けよ、とは突っ込まないんだな、なんて思ってたら、なぜか先生の腕がこちらに伸びてきた――――次の瞬間。

「ギャッ!」
「…グフ」

 何だ? と思う隙を与えずに、先生の手が俺のシャツの裾を捲り上げたから、お腹が丸出しになってしまい、俺は慌てて先生の手を振り払った。
 勢い余って、先生のことを突き飛ばしそうになったけど、反射神経がいいのか、先生がサッとよけた。

「何すんだよっ!」

 シャツの裾を直しながら睨み付けてみても、先生はニヤニヤしているだけだ。

「マナくんがお腹痛いて言うから、診てあげようと思って」
「…先生が見て、何になんの? 何かそういう…医学的な知識持ってんの?」

 本当は保健の先生になりたかったらしいから、ちょっとはそういう勉強をしているんだろうか。
 だとしても、こんなところで人のシャツを捲り上げるなんて、どうかしている。

「お医者さんごっこ」
「…………」

 …こんなところで人の腹を丸出しにする、とかいう以前の問題だった。
 やっぱりこの人、普通じゃない(いいほうの意味でなくて)。

「…バッカじゃねぇの」
「何だとぅ! 俺はちゃんと高校も大学も卒業して、学校の先生になったんだぞ! 授業サボってるヤツに、バカ呼ばわりされる筋合いはないっ」
「……」

 思わず口を突いて出た言葉に、先生はすぐさま反論してきた。
 確かにそういう意味では、先生はバカじゃないし、俺はバカ呼ばわりできる立場じゃない。でもやっぱり三木本先生は、ちょっとどころでなく変だと思う。

「分かったよ、行けばいいんでしょ、授業――――――――何?」

 学校にまで来てるわけだし、授業に出るに越したことはないし、何よりも、この人とこれ以上係わりたくなくて、てベンチから立ち上がれば、なぜか手を掴まれた。
 本当は今から教室に行く気はない、て分かっちゃったんだろうか。

「まぁいいじゃん、もうすぐ授業終わるし」
「…先生がそんなこと言っていいの?」
「ウヒヒ」

 予想とは違う先生の言葉に、俺はちょっと戸惑ったけど、先生は笑いながら、俺の手を離した。
 俺はそのままこの場を立ち去ることも出来たけれど、そのままベンチに座り直した。…待ち合わせもあるし。



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残念ながら、あなたのことは何も分かってあげられないようです (3)


「マナくん、1人で授業サボってて、寂しくない?」
「うっさいよ。先生こそ、何してんだよ」
「ウロウロ」
「何で」

 まさか先生が授業をサボるわけがないから、今は授業がないんだろう。
 でもそれにしたって、何でウロウロする必要があんの? ホント、意味分かんない。

「でも、俺がウロウロしていたおかげで、マナくんは俺と出会えた!」
「何それ」

 出会ったのが嫌なわけじゃないけど(いや、何か思った以上に面倒くさいから、やっぱ嫌かな…)、でも別に出会いを望んでいたわけでもないし、そんな恩着せがましく言われても…。

「…変なの」
「変じゃないよ。俺は、1人で寂しく授業をサボっているマナくんの心の支えになろうと…」
「うっせぇよっ」

 確かに授業はサボってるし、今は1人でいるけど、友だちが来るのを待ってるだけで、別に寂しくしてるわけじゃない。
 勝手に一人ぼっちキャラにすんじゃねぇよ。

「マナくんは、怒ると、口が悪くなる」
「知るかよ。先生が怒らすんじゃん」
「グフフ」

 俺が怒ってるって分かってるくせに、何でわざわざそんなこと言うんだろう(しかも、また笑ってるし)。
 本気で怒ってるわけじゃないけどさ。

「…ていうか、何でそこにしゃがんでるんですか?」

 三木本先生が俺の前にしゃがんだままだから、気になって仕方ない。
 何なの、この体勢。どっかに行ってくれるのが一番いいけど、せめて立つとか、隣に座るとかしてくれたらいいのに。

「マナくんをジロジロ見るため」
「キモいです」

 ジロジロ見られるのも嫌だが、100万歩譲ってそれを許したとして、それでも、そこにしゃがんでいる理由になんかならない。
 人がベンチに座ってる前にしゃがんでるなんて、どう考えても変だし、いや、先生が勝手に変だと思われてる分にはいいんだけど、この状況だと、俺までそう思われるから、それが嫌だ。

 しかも、ウチの大学は理学系の学部がないから、構内で白衣を着ているのはこの人くらいで、ちょっと見れば、しゃがんでいるのが三木本先生だとすぐに分かる。
 学生が先生をしゃがませて……て、あんまりいい感じじゃない。

「どっか行って…」
「あ、チャイム。じゃあね、マナくん。またね」
「は? え、はい」

 テコでも動かないつもりなんじゃ…と一瞬心配になったのに、終業のチャイムが鳴ったかと思うと、先生はいきなりそう言って立ち上がるから、俺は呆気に取られた。
 そして先生は、あの変な笑い方をしながら、バイバイて手を振って、あっさりと立ち去っていってしまった。

「何だったんだ…」

 あまりに唐突で衝撃的な出来事に、俺は結局友だちにメールを送りそびれてしまったが、それにすら気付けずにいた。




残念ながら、あなたのことは何も
  分かってあげられないようです



(…てか、三木本先生、何で俺の名前、知ってんだ?)



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アルデンテには向かない夜 (1)


(point of view : mikimoto)



 俺様が疲れて、腹を空かせて仕事から帰って来たというのに、ご飯が出来ていないという事実。


「腹減ったー、あー腹減ったー」
「…………」
「腹減ったよー」
「…うるさいなぁ」
「何だとぅ!」

 ご飯が出来るまで、することがないから、ソファの上で今の心情をぶちまけていたら、台所に立っていた森下が、ボソッと反論してきやがった。
 森下のくせに生意気な。

 森下は、俺のセフレ 兼 下僕だ。
 俺は大学の講師で、森下はリーマンだけど、まぁいろいろありまして、俺らは一緒に暮らしている。でもって、俺はまったく家事が出来ないから、ご飯を作るのは森下の役目だ(下僕なんだから、当然)。

「早く食べたかったら、ミキくんもちょっとは手伝ってよね」
「ヤダー」
「だったら文句言わない」

 森下は振り返りもしないで、そんなことを言う。
 大体、お前が前に手伝わなくていい、て言ったんだろ。俺が手伝うと、かえってメチャクチャになるから、つって。

「………………」

 俺はソファから降りると、森下の背後に近付いた。
 …メニューはパスタか。変わり映えしねぇなぁ。

「何、ミキくん。もうすぐ出来……――――うわあぁっ!!」

 俺のほうをチラリと見た森下の視線に気付かないふりで、俺は菜箸で鍋の中のパスタを掻き混ぜている森下の股間に手を伸ばすと、むぎゅとズボンの上からチンコを握った。

「ちょちょちょっ、何すんの、ミキくん!」
「声デケェよ、バカ」

 森下は大げさなくらいに反応して、俺の手を払い落とした。

「だって、することねぇし」
「意味分かんねぇ。あっち行ってよ」
「……」

 シッシッて、俺のことを追い払うような仕草をする森下に、何となくムッ。
 ちょっとした、俺のかわいいいたずら心を踏みにじりやがって。

「……」

 ジト…と嫌そうに俺を見つめる森下に、俺はソファのほうに戻った…………ふりで、一瞬の隙を突いて、森下の背中に飛び付いた。



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