恋三昧

【18禁】 BL小説取り扱い中。苦手なかた、「BL」という言葉に聞き覚えのないかた、18歳未満のかたはご遠慮ください。

2008年11月

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ジキタリス 19


 気持ちいいことは好き。
 かわいい女の子も、好き。

 だから、女の子とエッチなことを、いっぱいしてきたのだけれど。



「蓮くん、どうしたの?」

 俺の下のヒロは、不思議そうに俺を見てる。

「気分、乗らないの?」

 一向に動かない俺に、ヒロは身を捩って俺の下から這い出た。
 細いとは言い難いヒロの指が、俺の顔の輪郭をなぞる。

「蓮くん?」
「……うぅん。しよ?」

 その指先が鎖骨に辿り着く前に、ヒロの手を掴んで、そっと口付ける。
 相手はヒロなのに。

 指の先を口に含んで舐めると、ヒロは一瞬体を震わせたけれど、すぐにこっちに身を乗り出してきて、自分の指と一緒に俺の唇を舐めた。
 すぐに深いキスに変わる。
 再びヒロを押し倒せば、すぐに瞳は甘くとろけて。

 きっとこんなヒロ、ナツも蒼ちゃんも知らない。
 ユウトだって知らない。
 ファンの子はもちろん。


 知っているのは俺と―――――ヒロの昔の男。
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ジキタリス 20


 イク瞬間、ヒロが目を瞑ることを、俺は知っている。





 最中、どんなに甘い声で俺のことを呼んでも。
 その瞳に俺を映してはいても。

 ヒロが思い浮かべているのは俺ではなくて。



 その事実が、どうしようもなく俺を悲しくさせた。







(悲しいだって?)
(どうして?)
(別にヒロが誰のこと思ってたって、関係ないよ!)




 だって俺たち、付き合ってるわけじゃないし。





 独占欲。
 独占欲。
 独占欲。





 今まで付き合ってきた女の子にだって、こんなこと思わなかったくせに。











 俺は、醜い。
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ジキタリス 21


 ヒロが俺と一緒にいるとき。
 仕事じゃなければ、俺が借りてるマンション。

 俺たちはただ、体を重ねるためだけに会い、目的を遂げたら離れ離れ。
 生産性のないセックス。

 快楽を得るためだけなら、それで十分でしょ?
 それでヒロは寂しさを紛らわしてるわけで。

 あー、こういうの、何て言うの?
 えっと、利害の一致ってヤツ?


 だから、そんなこと、思わなかったんだよ。
 まさかこの関係に、終わりが来るなんてこと。



(ううん、ホントは知ってたけど)




 でも、気付かない振りをしてたんだ。





*****

 何もかも、いつもと同じだった。
 どっちから誘ったのか忘れちゃったけど、今は俺の部屋。
 先にキスを仕掛けてきたのは、ヒロ。
 ベッドに押し倒して。

「蓮くん、あのね」

 律儀に上まで留められたシャツのボタンに手を掛けたとき、ヒロの手が重なった。

「俺、好きな人が出来たの」
「……は?」
「だから、蓮くんとこういうことするの、もうやめたい」

 何でそんなこと、このタイミングで言うのかな。

「好きな人いるのに、こういうことするの、やっぱよくないと思う」

 今まで散々してきたくせに。
 今日だって、何でもないみたいに、キスしてきたくせに。

 何で、そんな、キレイごと。

「蓮くん?」
「あ、そう。でもさぁ、今日のこの分はやらせんだろ?」
「え?」
「お前と一緒じゃなかったら俺、かわいい女の子と今ごろベッドの中だったんだぜ?」
「…」

 半分ホントで、半分嘘だけど。
 女の子から誘われたのは事実で、でもその子とセックスなんて、してたかな。



「……はい」

 諦めたみたいに目を閉じたヒロが、無性に憎らしかった。
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ジキタリス 22


 キスすらもしない。
 ヒロの体のこととか、ペースとか、何も考えないで。
 ただ、自分の快感だけを追うセックス。

 最中ヒロは、うわ言のように、イヤだとか、やめてとか言ってたけど、無視した。





 何回もイッて、結局、体力のないヒロのほうが、先にバテた。
 激しすぎて気を失ったのか、疲れて寝ちゃったのか分からないけれど。
 意識を飛ばしてるヒロの顔は、いつもの寝顔と同じで。

 別に、ヒロとのセックスに、意味はなかったし。
 ただ、それなりに利害が一致してて、都合が良かったから(それに気持ち良かったし)。


 明日からは、また違う相手を探そう。
 今度こそ、かわいくて胸の大きい子。出来れば素直な子がいい。蒼ちゃんの彼女みたいな。



 …………そういえば最近、ナツとか蒼ちゃんとかと遊んでない。
 今までそうして過ごしてた時間を削って、俺はヒロと一緒にいたのか。




「……そっか、そういうことか」






 いつもより、タバコの本数が多い夜。
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ジキタリス 23


 ベッドにグッタリ横たわるヒロはボロボロで。
 俺のせいだけど。
 ゴメンね。

 やっぱ、こんなことしちゃうヤツなんかと、いつまでもセックスなんかしてたくないよね(俺だってそんなヤツ、ヤダ)。


 ゴメンね、ヒロ。





***

 冷えた部屋。
 隣ではヒロが身じろぐこともなく眠っている。
 体を拭ってやっている間も起きる気配のないヒロに、もう目を覚まさないんじゃないかってアホなん考えがよぎって、怖くなって、呼吸を確かめて。
 規則正しい寝息。

 目を閉じれば真っ暗で、時計の秒針がうるさい。
 カウントダウンの音。
 あと何秒?

 この部屋から、ヒロがいなくなるまで。



 残された時間は。
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ジキタリス 24


 カタ…。



「――――……、……」

 急速に、意識が浮上する。

 知らぬ間に、眠っていたらしい。
 浅い眠りは、些細な音で妨げられて。

 ふと、隣から消えている、ぬくもり。

 シャツを着る音。
 うっすらと開けた目でそちらを見やれば、ヒロが、投げ出された服を着込んでいた。

「グズッ…」

 泣いて、る。

 痛くしたから。
 いっぱい、傷付けたから。
 ヒロは、嫌だって言ってたのに。

 シャツのボタンが1つ、弾け飛んでる。

 俺のせい。



 ヒロの近寄ってくる気配。
 目を閉じる。

「蓮くん…」

 寝た振り、バレるかな?
 でも、目を開けられない。

「蓮くん、」

 すごく顔が近い。



「――――……好き…」



 え、と思う間も、言う間もなく、触れるヒロの唇。
 セクシャルな意味を少しも持たない、触れるだけの幼いキス。
 すぐに離れて。

 ヒロはまた1つ、しゃくり上げて。
 離れてく、気配。

 ドアの開く音。
 足音が遠ざかっていく。






 冷たくて、静かな部屋。





 秒針が、うるさい。
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ジキタリス 25


 分かんない、分かんない、分かんない、全然分かんない。
 ヒロが、全然分かんない。



 Why is it?

 Because, 俺がバカだから。








*****

「…あのさ、普通にウザいんだけど」

 久々にナツの誘いに乗って、やって来たクラブ。
 踊る気にはならない。
 胃が焼けるような強い酒を何杯も飲んだのに、少しも酔えない。

「気分が乗らない」
「じゃあ何で来たんだよ。ここんとこずっと、ノリ悪かったくせに」
「暇だから」
「またフラれたんだ」

 からかう口調のナツを無視して、目を閉じた。





***

 まだ、夢の続き。



 だって。



「蓮くん、大丈夫ですか?」

 ヒロ、が、いる。




「蓮くん?」

 覗き込むヒロの顔の向こうに見えるのは、見慣れたクラブの天井。
 ざわつき。
 夢?

「ヒロー、蓮のことなんかほっときなよー。コイツ、今日変だから」

 ナツの声。
 現実の、続き。

 俺はまだ、久しぶりに来たクラブにいて。
 さっきまで、ナツしかいなかった席には、ヒロもいて。

「蓮くん、そんなに飲んだんですか?」
「んー? さっき結構煽ってたけど。いつの間にか寝ちゃってるし。2人で来てんのに寝るって、あり得なくね?」
「あはは」

 ヒロが、普通だ。
 普通にナツと喋ってる。

「蓮、起きなよー、せっかくヒロ来たんだからー」
「んー…」
「もー、今度かわいい子、紹介したげるから。フラれたくらいで、そんなに凹むなって」
「…」

 フッたとか、フラれたとか、そういうんじゃなくて。
 まだ、そんな段階にも至っていなくて。
 自分が凹んでるのかどうかも分かんないけれど。
 俺をこんなふうにしたのは、誰でもなく、目の前にいる、ヒロなんだけれど。

 今の俺。
 ヒロには、どんなふうに映ってるのかな。
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ジキタリス 26


 ナツとヒロの声が、遠くに聞こえる。
 起きる気のない俺をほっぽって、2人で仲良くお喋り。

「蓮くんがこんなになるのって、珍しいんですか?」
「さっき、アホみたいな飲み方してたから、それが効いたんじゃない? 久々に遊ぶのに、ノリ悪いし、寝ちゃうし、最悪」

 ナツ、口悪い。

「久々、なんですか?」
「ぅん? 何かさぁ、最近、誘っても全然来なくて。今まで彼女出来たって、ここまでじゃなかったのに。で、久々に会ったのに」
「寝ちゃったんですね」

 ヒロが笑ってる。
 ナツの前なら、笑うんだ。

「ったく、彼女にフラれたくらいで、そんなに凹むなよなー」
「……彼女、」
「え?」
「彼女に、フラれたって…」
「いや、知らないけど。蓮が凹むっていえば、女絡みかなーって」

 ゲラゲラ、ナツの笑い声。
 勝手なこと、言ってる。

 女じゃないよ、ヒロだよ。
 信じないとは思うけど。

「蓮ー、心配しなくても、ちゃんと胸のデカイ子、紹介するし」
「……いらねぇよ」
「あぁ? うわ、めっちゃ不機嫌。何? 好み変わったの?」
「…るせ」

 起き上がって。
 ナツの手からグラスを奪い取って、融けた氷で薄まったジンライムを、一気に飲み干した。
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ジキタリス 27


 飲んでも飲んでも、頭は冴えていて。
 少しも酔った気がしなくて。
 でも、体は正直。
 立つのが精一杯で、歩けやしない。

「ヒロ、無理しなくていいよ? 蓮が勝手に飲んで潰れただけなんだし」
「でも、俺、車だから…。ナツくんも乗っていきます?」
「ありがと。でもいいや。俺、こっから近いから」

 近いってのは、どうせ女の家だろ?
 バーカ、週刊紙にでも撮られちゃえ。

「じゃあね、ヒロ」
「お疲れ様です」
「蓮、あんまりヒロに迷惑掛けるなよ?」

 うるせぇ、さっさと女のところにでも行っちまえ!

「蓮くん、大丈夫ですか? 車、すぐそこなんで……歩けます?」
「ヒロ?」
「え?」
「ヒロ、何でこんなトコいるの?」

 フラフラするから、もっかいソファに座り直せば、目の前のヒロは、え? 座っちゃうの? みたいな顔して。
 何かホント、ヒロらしい、顔で。
 みんなが知ってる、ヒロの顔。
 ナツとか、蒼ちゃんとか、ファンの子とか、みんなが。

 何でそんな顔してるの?


 何でそんな。
 まるで、何もなかったみたいな。
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ジキタリス 28


「ナツに、呼ばれたの?」
「…はい」
「俺がいて、ビックリした?」
「……はい」

 いつまでも俺が立たないから。
 諦めたみたいに、ヒロが隣に座った。

 ほったらかして、帰ったりしないんだな。

「ヒロ、好きな人が出来たの?」
「こんなところで、そんな話…」
「誰も聞いてないよ」

 音楽がうるさい。
 ざわめきと。
 笑い声。
 怒鳴るみたいな声も。
 みんな掻き消されて。

「……出来ました」
「誰?」
「、そんなこと、」

 困った顔、よくするね。
 俺はいつも、ヒロのことを、困らせてばかり。
 ゴメンね。

「キス、して?」
「な…、……何言ってるんですか? もう帰りましょう? 蓮くん、相当酔っ払ってますよ」

 俺の手を掴んで立ち上がるヒロ。
 怒ったような顔してるくせに、俺を置いてかえろうともしない。
 変な子。
 それが優しさ?

「蓮くん」
「…ん、帰る」
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ジキタリス 29


 丁寧に俺を助手席に押し込めて、ヒロが運転席側に回る。

「ヒロ、ゴメンね」
「え、何が?」
「いっぱい痛くして」
「……別に、もういいです」

 エンジンの音。
 目を閉じても、グルグル世界が回ってる。

「ヒロ、あのとき何で泣いてたの?」
「…別に、何でもないです」
「俺のこと、好きなの?」

 重い瞼を上げれば、見開いたヒロの瞳と視線が搗ち合う。

「そう、なの?」
「……だとしても、蓮くんには、どうでもいいことでしょう?」
「何で?」
「別に俺のこと、好きでも何でもないんだから。想いを伝えたところで、叶うわけでもあるまいし」
「…そっか」
「そうですよ」
「そうだな」
「…はい」

 グルグル。
 世界が回る。

「蓮くん、どこまで送ったらいいですか?」



 静かに、車が動き出す。
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ジキタリス 30


 実家でもなくて、ヒロと会い続けてたマンションの一室でもない。
 この間知り合った、女のアパート。
 連絡なしでも、行けば必ず上げてくれる。
 行き先を告げたら、一瞬だけヒロの表情が変わったけれど。

「その先で停めて?」
「…はい」

 ずっと無言だった車内。
 最後の会話。
 アパートよりちょっと手前で車を停めてもらって。
 誰もいない。
 週刊誌とかの変な気配も感じない(最近、そういうのに敏感だからね、俺)。

「ありがと。じゃあね」
「……蓮くん」
「ん?」

 降りかけたところで、ヒロにシャツを掴まれた。

「ヒロ?」
「……」
「何?」
「…いで」
「え?」

「行かないで」

 グイ、腕を引かれて。
 バランスが崩れる。
 頭がふらふらする。
 ヒロのほうに倒れると思った体は、ギリギリのところでシートに手を突いて。


「行かないでよ、蓮くん。女のトコなんて」


 近付いてくる、ヒロの顔。



 唇が、重なる。
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ジキタリス 31


「行かないでよ」


 ヒロの手を、振り解くことなんて、簡単なのに。




 ヒロの体を引き寄せて。
 顎を捉えて。
 唇を合わせる。

 優しくないキス。



 ゴメンね、優しく出来なくて。




「ヤダ…、蓮くんが、他のヤツのとこに行くの、ヤダ…」


 唇を離せば、吐息とともに零れ落ちる、ヒロの言葉。
 そして涙。



「ヒロ、俺のこと、好きなの?」
「好きなんかじゃない…」
「嘘」
「嘘じゃない」
「嘘つき」



 また1つ。
 涙が零れ落ちて。




「蓮くんは、俺のことなんか、どうとも思ってないくせに」
「そんなことないよ」
「好きでも、嫌いでもないくせに」
「そんなことないって」
「蓮くんのほうこそ、嘘つきだ…」



 ヒロはそのまま俯いてしまって。
 でも、掴んだ手は震えてる。

 ジーンズの上に落ちる、雫。
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ジキタリス 32


「どうせ裏切られる恋なら、最初からしないほうがいい」



「本当に?」



「はい」



「俺が、このまま、女のトコに行ったとしても?」



「…はい」



「行ってもいいの?」



「……ヤダ」



「ヤなの?」



「ヤダ」
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ジキタリス 33


「俺は、女よりも、ヒロのそばにいたいよ?」

 ヒロが、ゆっくりと顔を上げた。
 涙でグチャグチャの顔。
 俺が手を掴んでるから、涙を拭うことも出来なかったんだよね。

「嘘、だ…」
「信じて?」
「信じたら、愛してくれる、の?」
「うん」

 だって、ヒロのそばにいたいし。
 女の子も魅力的だけれど、それよりヒロのほうがいいって思うし。
 今も、メールした女のところには、ホントは行きたいって思わないし。

「俺のことだけ、愛してくれる?」
「うん」
「でも、蓮くんは、いつか、女の子のほうが、よくなる、でしょ?」
「そうかな?」
「そうだよ」

 そう、なのかな?
 いつか、やっぱり女の子のほうがいい、て言うのかな、俺は。

 でも、いつかって、いつ?

「俺以外の人だったら、ヒロのこと、ずっと愛してくれるの?」
「…それを俺に聞くなんて、残酷な人ですね」
「だって」
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ジキタリス 34


 掴んでたヒロの手を離す。
 助手席に座り直して、シートベルトをすれば、ヒロは不思議そうに俺を見る。

「車、出して?」
「え?」
「家、帰る」
「彼女の、トコは…?」
「やめた」

 今さら女になんか会いたくない。
 会ってセックスなんて、なおさら。

「…そう言えば、俺が気持ちを受け入れるとでも、思ったんですか?」
「…………。そう、じゃないよ。もう…ヒロとも、会わないにする、から」
「会わない、の?」
「だって、ヒロだって、イヤでしょ? これ以上、俺と会うの」
「…ん」

 もうきっと。
 ただの先輩と後輩には戻れないけれど。
 でもがんばれば、それに近い関係にはなれる、はず。

「…蓮くんち、どっちですか?」
「ここ、このまま直進で」
「はい」

 あぁ。
 また悪酔いしそうだ(そしてまた、ナツに怒られるのだ)。



 俺は、ヒロと一緒にいたいのか。
 それとも女の子と、気持ちいいことがしたいのか(ヒロだって、十分気持ち良かったけどね)。


 女の子の体は柔らかくて、甘くて、ふわふわしてる(大好き!)
 筋肉がいっぱいで、硬くて、華奢でもないヒロの体は、けれど溺れた。その体だけじゃなくて、全部欲しくなった。
 今まで付き合ってきた女の子には、本当にごめんなさいだけれど、俺は彼女たちより、ヒロを選ぶよ。


 でもヒロは、いつか俺の気持ちが女の子に傾くって言う。



(いつかって、一体いつ?)
(そんなときは、本当に、やって来るの?)




 このままヒロに家まで送ってもらって、車を降りたら、それで終わりだ。
 今度こそもう会わない。







 本気で望んでも、手に入らないもの。




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ジキタリス 35


 ナツに、怒られた。
 ヒロが死にそうな顔してる、て。

 それは、俺のせいなの?



「何とかしてよ」

 会って早々に、ナツに口説かれた。

「何で、俺が」
「だって蓮、ヒロと仲良しじゃん」
「そりゃナツたちだろ? しょっちゅう一緒に撮影してんだし」
「でも、蓮が何とかして」

 理不尽な要求だと思う。

「だって2人、付き合ってるんでしょ?」
「は?」
「だから、蓮が何とかして?」
「ちょっと待って」

 俺とヒロ、付き合ってないよ。
 セックスはしてたけど(その関係も、終わってしまったし)。

「でも蓮、ヒロのこと、好きなんでしょ?」
「…」
「ヒロも蓮のこと好きなのに、付き合ってないの?」
「付き合ってないよ」

 そうじゃなくて。
 俺、ナツに何も言ってないよ?
 ヒロだってきっと、俺とセックスしてたことなんて、ナツには言わないと思う。

 なのにナツ、何でそんなこと、言うの?


「付き合ってなくてもいいから、蓮、何とかしてよね」

 勝手に決められた。
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ジキタリス 36


 ヒロとは、もう会わない、て約束したのに。
 ナツに言ったら、「約束は、破るためにあるんだ」て言われた。(何て悪いヤツ!)

 でもヒロは、真面目な子だから。
 (ナツと違って) 約束をちゃんと守る子だから。


「もう会わない、て言ったのに」

 スタジオを出たところで捕まえたヒロは、困ったように目を伏せた。

 ゴメンね。
 やっぱり俺は、嘘つきだった。


「ヒロ、ちょっと痩せたよね?」
「そんなこと、」
「目の下、クマが出来てる」
「ちょっと寝不足で」
「俺のせいなの?」

 ヒロが顔を上げた。
 久々にちゃんと見る、ヒロの顔。
 やっぱり、ちょっと、痩せてる。

「そうですよ、蓮くんのせいです。蓮くんが……蓮くんだから、こんなふうになるんです」
「ゴメンね」
「謝ってばっかり」
「…うん」

 何度も瞬きしてるのは、涙が零れないため。
 いつも泣かせてばかりだ。

「蓮くん、心配して、来てくれたの?」
「あぁ…うん」
「ナツくんに言われたから?」
「……はい」

 ヒロ相手じゃ、ごまかしは通用しない。
 会ってない人間の体調なんて、誰かに聞かなきゃ、分かるわけがない。
 でも、心配したのは、ホントだよ。

「蓮くん」
「ん?」
「まだ、俺のこと、好きですか?」
「、」

 思い掛けない問いに、言葉が詰まったのは、確かに事実だ。

 人通りはないけれど、ここは紛れもなく、雑誌撮影のスタジオ。楽屋の前の廊下で。
 いつ、誰がやって来てもおかしくない場所なのに。
 でもヒロは、戯れにそんなこと、言ってるんじゃなくて。


「3週間、会わなくて、それでもまだ、俺のこと、好き?」
「…」
「それとも、もうどうでもよくなりました?」


 どうして急に、そんなことを聞くのか、分からないけれど。

 この3週間。
 離れていたけど。
 ヒロのこと、どうでもいいと思ったことなんて、なかった。
 ホントだよ。



「俺のこと、まだ好きなら。……ホントに俺のこと好きなら、









 ―――――――――――――――ここで、キスして」












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ジキタリス 37


 遠くから、足音。
 誰なのか確認したかったけれど、ヒロが視線を逸らさないから、俺も逸らさない。
 近付いてくる。

「ヒロ」

 ヒロの表情からは、何も読み取れない。
 本気なのか、試そうとしてるのか。
 何かを期待してるの?(希望? 絶望?)

 俺は1歩、ヒロのほうへ踏み出す。

「…」

 グイと、その肩を引き寄せて。
 顎に手を添えて。




「蓮?」


 足音の主は、今日一緒に撮影するイツキだった。でも。





 やって来たのが誰かなんて。
 そんなの、今さら関係なかった。

 驚くイツキの声は耳に届いていたけれど。
 咎めるような響きを持って、何か喋り続けてたけど。
 必死で俺をヒロから離そうとしてたけど。

「ん、ぅん…」

 ヒロを壁に押し付けて。
 激しく唇を奪う。
 どう見たって、ふざけてするような(例えばくだらない罰ゲームだとか)、そんなキスじゃない。

「蓮!」

 イツキの声が、あんまりにもデカイから。
 その声で、誰かがやって来ちゃうんじゃないかって、ちょっと思ったけれど。

「…ん、」

 最後にその濡れた唇を舐めて、俺はヒロを解放した。


 スタジオのそばの、こんな廊下で。
 男同士。
 同じ事務所の2人が、激しくキスしてるなんて。

 どう見ても、異常なその光景。


「お前ら何して……ヒロ? はぁ? 何、何なの? お前ら…」

 呆然と、訳の分からない顔をしているのは、イツキだけだ。
 イツキに見られたのに、ヒロはいつもみたいな困った顔をしない(その顔、結構好きなのに)。





「好きだから、キス、しちゃった」
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ジキタリス 38


 イツキは、何の冗談? て、口元を引き攣らせながら、尋ねる。
 ヒロが何も答えないから、俺が、冗談なんかじゃないよ、て言う。

「別に…いいけど、さぁ…」

 顔を強張らせたまま、「こんなところでするなよな」と、イツキは付け加えた。

「もうすぐ、撮影始まるから」

 俺とヒロの顔を交互にジロジロ見た後、イツキは楽屋に戻っていった。

「イツキに、見られちゃったな」
「…はい」
「……ふはは」

 笑ってる場合じゃない。
 じゃないのに、何かおかしくなって、思わず吹き出した。
 ヒロに怒られちゃう。

「笑ってる場合じゃ……ふっ…」
「ヒロだって笑ってんじゃん」
「笑ってない、よ、ハハ」
「笑って……うはは」

 ダメだ。
 おかしい。
 絶対、笑ってる場合じゃ、ないのに。
 のに、2人して、笑いが止まらない。

 変な2人。
 通り過ぎるスタッフが、変な目で見てる。(さっきのキスシーン、見たら引っ繰り返ってたに違いない!)

「イツキに見られちゃったなー」



*****

 撮影が始まるからって、ヒロとは別の控え室に戻ったけど、誰も何も言わなかった。
 さっきのことは、内緒。
 イツキはもう着替えてて、パイプ椅子で目を閉じてる。(寝てるの? その体勢、苦しくない?)

 ナツにメール(隣の隣の控え室に、いるけどね)。
 ヒロの様子は、いかがですか?

「蓮、早く着替えろー」

 ユウトの声。
 素直に従う。
 シャツを着替えて、ジーンズを脱いだところで返事が来た。
 パンツ1枚でメールを見てたら、ユウトに蹴っ飛ばされた。

"その調子で、今夜、ちゃんと寝かし付けてあげてください。"

 お母さん?

 ホントは、もう会わない約束だったのに。
 約束破った俺を、許してくれる?



 ねぇ。
 また、キス、したいよ。
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ジキタリス 39


 撮影の終わったヒロの手を引いて、連れて帰る。
 みんなが、ギョッとしてる。
 イツキだけが、違った目で見てる。
 ナツは、『よし、よし』て顔してる。


「こんな、むちゃくちゃだ」

 ヒロは顔を顰めた。
 でも、手を解かない。

「そうだよ、むちゃくちゃだよ」

 こんなの。
 最初から。

 全部が全部、むちゃくちゃだ。





「何でこんなこと」
「だって、ヒロといたいから」

 1秒でも、多く。
 だって、ずっと、離れ離れだった。

「キスの続き、するの?」
「するよ。ヒロ、したくないの?」
「したいかも」

 そう言って、ヒロはクスリと笑った。
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ジキタリス 40 R18


R18です。18歳未満のかた、そういったものが苦手なかたはご遠慮ください。
 3週間ぶりの、ヒロ。
 セックスは、もっとぶり。

「会わない間、3週間、何考えてた?」

 ヒロの片方の膝を掬って、腰を動かす。
 汗が、ヒロの胸に飛び散ってる。

「ん、ぁん、あぁ…!」
「ねぇ。その間に、誰か他の人、好きになったり、しなかった?」

 こんな状況で聞くなんて。
 マナー違反ですね(ゴメンなさい)。

「蓮くん、こそ…んっ、ぁ、あっ!」
「俺は、ッ…ヒロ以外なんて、知らない、よ」
「…ホン、ト?」

 うっすら、ヒロの目が開く。

「ホント」

 いったん足を下ろして、今度は両膝頭を掴む。
 程よく腹筋の付いた腹に、その膝を押し付けるようにすると、さっきと体位が変わったせいで、ヒロが甘く声を上げた。

「れんく……うぅん、もぉ、アッ…!」

 膝を揺さぶるようにして、何度か腰を動かすと、あっという間にヒロは上り詰める。

「……はぁ…、ん…」

 呼吸を整えてるヒロの、汗で貼り付いた前髪を、掻き上げる。
 腰を引こうと思ったら、ヒロの中が、それを許してくれなかった。

「ヒロ、」

 困って顔を覗き込めば、「ダメ」て、ますます締め付けがキツクなる。

「まだ、このままなの」
「いいけど、」

 ずっと"このまま"はキツイ。
 だって、ヒロの中は、煽るように、蠢いている。

「蓮くん…」
「な、に…?」

 何か聞きたいのなら、少しは手加減してくれればいいのに。
 ヒロの中は。
 俺が今まで付き合ってきたどの女の子よりも(それこそ、百戦錬磨のおねぇさんよりも)、心地よくて。

 だから。
 あー…うん。

「ねぇ、さっきの…ホント…?」
「何が? ん…」
「ホントに……俺のこと、あん、ぁ」
「ヒロだけ、だよ」

 答えれば、ヒロの中がキツクなる。
 きっとヒロの体は、口よりずっと正直で、素直だ。

「ヒロのこと、好きだよ」

 ヒロが、他のヤツのものになるの、ヤダよ。
 その笑顔も、涙もみんな、誰かに向けられるの、ヤダ。
 ヒロが誰かの腕に抱かれてるのなんて、考えるのもヤダ。


「ヒロ、ヒロ…」
「ん、ぁ…」
「ヒロ、好き…」
「あ、あぁ…俺も、好き…あぁっ…!!」
「ッ…」




 ――――――…………。
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ジキタリス 41


*****

 いつもの賑やかな楽屋。
 今日は、ナツたちも一緒、だから。

「え、蒼ちゃん、彼女と別れたの?」
「別れた」

 でも今、女の子とメールしてるのはなぜ?
 頭の中、???でいっぱいにしてたら、ナツがニヤニヤしながら近づいてくる。

「もう新しい女の子がいるんですよ、この人」
「黙れナツ」
「イダッ、殴んなくてもいいじゃん。昨日ちょっと見たんだけど、蒼ちゃん好みの、気の強そうな子だった」
「だーまーれ」

 蒼ちゃん、こう見えて、ちょっとMだもんね。
 やっぱり、おっぱいの大きい子かな?





「結局、映画見損ねたー」

 ヒロの声。

「だからそれはヒロが途中で寝ちゃうからでしょ」

 隣にはユウト。
 いつものこと(でもおもしろくない)。

「見たかったのに…」
「はいはい、また時間があるとき行こうね」
「そう言ってる間に、公開、終わっちゃうんだ…。…………あ、」

 あ、俺に気が付いた。
 ナツと蒼ちゃんを見た後、もっかい俺に視線を戻す。

「おはよ、ヒロ」
「…おはようございます」

 ナツが蒼ちゃんのメールを覗いてド突かれてる隙に、そぉーっとヒロのほうに行く。

「ヒロ、ユウトと映画なんか行くなよ?」
「ん?」
「ユウトと、そういう恋人っぽい遊び方をしないの」
「蓮くんが、連れてってくれるから?」
「そう」

 小首を傾げてるヒロに、掠めるようなキス。

「ちょっ…」

 真っ赤な顔で口元を押さえてるヒロは、夜とは別の顔。
 大丈夫。
 ユウトはイツキと話に夢中だし、蒼ちゃんはメールしてるし、ナツは…………あ、目が合った(でも大丈夫)。

「ね?」
「……はい」

 ドアの向こう、スタッフさんの呼ぶ声。
 もう行かなくちゃ。

「じゃあね、ヒロ」

 もっかいキスしようとしたけど、ヒロにばれて、うまく躱された。

「ケチ」
「何とでも」
「…………でも、好きだよ」




*END*
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兄弟に15の質問


01. 簡単に自己紹介をお願いします。
真「藤崎真琴でーす!」
奏「弟の藤崎奏(カナデ)です。18歳、高3です。実は何気に受験生です」
真「あ、20歳です。大学2年です。俺がお兄ちゃんで、えと、えと、えー…」
奏「簡単に、て言ってるから、そのくらいでいいんじゃね?」
真「…うん」

02. 兄(弟)の呼び方を教えてください。
真「"カナデ"て呼んでる」
奏「俺は"マコ"かな」

03. 昔からその呼び方でしたか?
真「昔から。奏ってさ、俺のこと"お兄ちゃん"て呼んだことないよね?」
奏「ないかも。だって家族中が"マコ"て呼んでんだもん。自然とそうなるでしょ」
真「そっかー。でも俺もお兄ちゃんて呼ばれたい」
奏「え、今さら? 何か無理なんだけど」
真「えー…」

04. 家族のことを教えてください。
真「家族構成??」
奏「父母兄兄マコ俺」
真「そうそう。一番上のお兄ちゃん、結婚してお家出ちゃったけどね。赤ちゃん、かわいいの」

05. 兄弟喧嘩の発端は誰であることが多い?
真「最近はあんまケンカしないよね。ちっちゃいころは、よくしたけど」
奏「うん。誰発端かっていうと…」
真「いや、俺じゃないよ!! 絶対違うって!!」
奏「……そこまで否定すると、かえって怪しい気がするけど…」

06. 喧嘩は口喧嘩? それとも拳?
真「もう拳てことはないよね、さすがに」
奏「昔は完全に拳だった。しかも絶対にマコのほうから先に手出す。兄ちゃんなのに」
真「うぅ…」

07. 兄(弟)の友人・恋人について教えてください。
真「奏の彼女、知りたい!!」
奏「え、何で?」
真「だって1回も紹介してくれたことないし」
奏「紹介とか…別にする気ないけど」
真「何で~? かわいい? かわいい?」
奏「言わない」
真「…………。…まさか男?」
奏「違ぇよ!!」

08. 物の貸し借りは良くするほうですか? また、趣味は合いますか?
真「んー…服とかはないよね。趣味違うし」
奏「大体、サイズが違うじゃん」
真「え、そんなに違わなくない!?」
奏「身長10cmも違えば、結構違うと思うけど」
真「えっ…奏、そんなにでっかくなった!? 身長どんくらい?」
奏「180」
真「…………」

09. やっぱり兄弟だなぁ、と思うことはある?
真「カレーに粉チーズかけてるの見たとき!」
奏「うはははは!!」

10. 人に似ている、と言われることはある?
真「言われたことない。似てない?」
奏「マコ、お母さん似だし。俺、どっちかっつーと、お父さん似だよね」
真「俺さぁ、奏って、お父さんのお兄さんに似てると思う!」
奏「え、そう? 何か分かりづれぇけど…」

11. 兄弟別々に暮らしたら良く会いに行くと思いますか? また、別々に暮らしている場合、良く会いますか?
真「奏ってさ、どこの大学受験すんの? 俺とおんなじとこ? そしたら別々に暮らさないよね?」
奏「でも俺、1人暮らししたい」
真「えぇ~? 1人……寂しくない??」
奏「分かんない。でもしたい」
真「そしたら俺、いっぱい遊びいってもいい?」
奏「いっぱいは来なくていいよ。そこそこにして」

12. もし同じ仕事場で働くことになったらどうしますか? また、同じ仕事場で働いている場合、家とどう違いますか?
真「もしそうなったら、俺が先輩だよね!?」
奏「まぁ、順当に行けば。てかマコ、就職できそうなの?」
真「う…」

13. もしも兄弟と対立するとしたら、その時どうしますか? また、原因はなんだと思いますか?
真「対立……何かそんな深刻そうな場面、想像できないんだけど…」
奏「そういうことは、ないんじゃないかな。普通なら家族内で対立しそうなことも、さらっとスルーしてきたし」
真「ウチ、そんな場面あったっけ?」
奏「(…自分がすげぇカミングアウトしたこと、分かってないの…?)」

14. こっそり今まで言えなかった秘密を告白してください。
真「ないな~。秘密とか、内緒にしててもすぐばれるし」
奏「それ、本気で言ってる?」
真「何で?」
奏「俺…つーか、家族に言えない秘密、あるっしょ?」
真「え、ないよ。ないない」
奏「ふーん」
真「…何その顔」
奏「(コソッ)…部屋でエッチするとき、もっと声小さくしたほうがいいよ。聞こえるから」
真「ッッッッ…!!」

15. 最後に一言どうぞ。
真「、、、、、、」←前問のショックから立ち直れてない
奏「お疲れ様でしたー」






 何か薄暗い話が続いたんで、頭を使わなくていいバカ話を。てか、マコちゃん…。


質問:くじらのゆりかご



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Boy's life ~藤崎家編~ 


真「奏、難しい顔してどうしたの?」
奏「ん?」
真「勉強分かんないの? 俺が教えてあげよっか?」←お兄ちゃんぽいことしたい
奏「いや、それは大丈夫」
真「むぅ…、じゃあ何?」
奏「…別に何でも」
真「そう? あ、お守り! どうしたの? 自分で買ったの? 俺、買ったげようと思ってたのに~」
奏「貰った」
真「彼女?」
奏「いや、後輩」
真「へぇ~。すごいね、奏ってモテるんだね。でも、他の女の子から貰ったら、彼女、ヤキモチ妬くんじゃない?」
奏「いや、女の子っていうか…(後輩の「男」に、顔を赤らめながら渡されてたんだけど…)」
真「奏?」
奏「そういえばさ、マコも高校生のとき、先輩にお守りあげてたよね?」
真「だって、がんばってほしかったんだもん」
奏「普通、男の先輩にあげる?」
真「いいじゃん、好きだったんだから」
奏「……好きだったんだ」
真「うん、LOVE! だって好きじゃなきゃ、お守りなんかあげないでしょ、普通」
奏「…………。(このお守りを渡された意味を考えるのが怖い…!!)」





 昨日の柚子季さんのコメに触発されて、思わず書いてしまいました!
 だってこんなコメ貰ったら、妄想するしかないっ…!!

 勝手なことしてスミマセン!(土下座)
 怒らないでくださいね…(ビクビク)




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読み切り短編集 INDEX


↑OLD ↓NEW

■いつか王子様が (1) (2) (3) (4) (5)

■甘い運命 (1) (2) (3) (4) 番外編 夕暮れラブソング

■彼の胸に顔を寄せると、上品な煙草の匂いがしたのです (tittle:lisさま)
 (1) (2) (3) (4) (5)

■愛の惑星#1210 (tittle:ロレンシーさま) (前編) (中編) (後編)

■屋上の寂しい人 (tittle:lisさま) (1) (2) (3) (4) (5)

■rain in my heart (1) (2) (3)

■ヨッシー先輩と宇佐美くん (1) (2) (3) (4)
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いつか王子様が (1)


「ターツーミー」


 いつものように、祐人が、やって来る。




い つ か 王 子 様 が




「めっちゃかっこいい人、見つけた!」

 と、祐人が満面の笑みで駆け寄ってきて。
 勢いよく飛び付いてくる祐人を受け止めた俺は、興奮気味の祐人を落ち着かせるため、よしよしと頭を撫でてやった。

「今度はどこで会った?」

 聞き返せば、抱き止められた祐人は、グリグリと額を胸に擦り付けてくる。

 別にいいんだけど、ここは大学の学食で、俺らの周りにもいっぱい人がいるんですけどね(しかも、祐人は声を潜めてるつもりかもしれないけど、しっかり聞こえてるはず)。

 まぁ、祐人がゲイだってのは学内でも有名な話だから、周りも、祐人がまた新しい男を見付けたのか、ていう程度にしか見てないだろうけど。
 でも、何かにつけて祐人が俺んとこに来るから、一部では俺と祐人がデキてる、みたいになってて、厄介な話だ。

「あのね、あのね、聞きたい?」
「いや、別にそんなに聞きたくは…」
「もう! 何で!? 聞いて?」

 てか、最初っから話したかったんだろ?
 それより早く席に着いてくれ、目立つから。

「昨日帰るときにね、コンビニ寄ったんだけどね。で、そこでお茶買ってね、それから店出て」
「ちょちょちょちょっと待て! どっから話す気だ!?」

 どうせそのコンビニは、帰る途中にある、いつも立ち寄ってるコンビニのはず。
 そんなしょっちゅう寄って帰るコンビニの辺りから話を始められたら、終わるのいつになるんだ、て話だ。

「だーかーらー、昨日ね、帰るときに会ったの」
「…………あ、そう……」

 掻い摘んで話せば、たったそれだけのこと、らしい。

「何だよ、その返事!」

 そう言われましても。
 別に俺、ホモじゃないし。
 そんなに嬉しそうに男の話されたって、返事のしてみようがない。

「じゃ、行こ、タツミ」
「は?」
「早く! 今帰れば、今日も会えるかもしれないし! ホラ、早く食器片付けて!」
「え? え?」

 こんな時間にメシ食ってたら太るよ? とか、余計なお世話なことを言われつつ、俺は祐人に腕を引かれるままに学食を後にした。
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いつか王子様が (2)


「昨日ね、ここで見掛けたの」

 祐人が立ち止まったのは、立ち寄ったというコンビニから100mほど行ったところ。
 どうやら帰り道に偶然見掛けたらしい…………けど。

「そんなん今日も会えるとは限らねぇじゃん。昨日だって偶然会ったんだろ?」

 この道、1日に何百人の人間が通る思ってんだ。
 昨日この時間に通り掛かった人間が、翌日も同じ時間に来るとは限らねぇじゃん、バカ。

「でも……何か学生さんっぽかったし。駅のほうに向かって歩いてたし」

 ここ通って駅のほうに帰るとしたら、大学は俺らの通ってるヤツの他にもう1つ。後は専門学校が2つくらいと、高校、中学……は制服着てるか。

 にしたって、余程の偶然がなきゃ、再会は難しいんじゃないか?
 だって、大学生とか専門学校生だったら、帰る時間なんて毎日同じじゃないだろうし、昨日はたまたま用事があってここ通ったけど、普段は全然違うとこ行ってるんかもしれないし。

「あぁ~~~また会いたい!! もっかい会いたい!」
「会ってどうすんの?」
「へ?」

 1人で騒いでる祐人に、とりあえず聞いてみる。
 もしまた会えたとして、どうする気だ? お友だちになってください、て言うのか?

「うーうー……とりあえずは、後を付けて…」
「ストーカーか」

 というか、こんなとこで待ち伏せしてる時点で、ちょっとストーカーっぽいよな。

「あー、でもまた会えたら、ホントどうしよ! 声、声掛けようかな、どうしよ、タツミ」

 ……まだ会えるって決まったわけじゃないのに(どっちかって言ったら、会えない確率のほうが高いのに)、祐人は1人で慌てて、1人で騒いでる。
 幸せなヤツだ。

「なぁー祐人ー」
「んー?」
「ちょっとコンビニ行って来ていい? のど渇いた」
「えぇー? 一緒にいてよー」

 何でだ。
 その"めっちゃかっこいい"って彼を見たいのは、お前だけだろ。俺、関係ないじゃん。

「いいじゃんかぁ、後で何か買ってやるから」

 そう言って祐人は、逃がすまいと俺のシャツを掴む。

「ちょっ伸びる」
「綿のシャツが伸びるか!」
「祐人、離して、逃げないから!」
「あー、やっぱ逃げる気だったんだな! 人でなし」
「おい!」

 わざわざこんなとこまで付き合って無駄な時間一緒に過ごしてやってる友人捉まえて、"人でなし"はないだろ!

「いい加減にしないと、ホントに帰るぞ!」
「嫌だ、タツミ、お願い」
「だから、シャツから手を…」
「ちょっ待っ……来たっ!」
「イダッ」

 シャツからやっと手を離してくれたと思ったら、祐人が両手で俺の頭を掴んで、無理やり反対方向を向けようとするから、首がグキッてなった。
 ホント、何してくれんだ、このボケ!
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いつか王子様が (3)


「あの人!」

 祐人が声を顰める。
 無理やり向けられた方向には、祐人が昨日見掛けた、めっちゃかっこいいって彼。

 うん。
 確かにかっこいい。
 そこは素直に認める。
 めっちゃイケメン。

 …………でも。

「女連れじゃん」

 そのイケメンくんの横には、彼に負けず劣らずの、きっれーな彼女が隣を歩いてる。

「…………やっぱ、彼女かな?」
「いい歳した男が、妹と腕組んでは歩かねぇだろ」
「うぅ…」

 祐人は恨めしげに、通り過ぎていく美男美女カップルを見つめてる。
 あぁいうのをを"お似合い"て言うんだろうな。外野が口出す術ないもん。

「祐人、どうする? コンビニ寄って帰る?」

 あ、何か奢ってもらえるんだった。ラッキー。

「……お友だちでいいから、なってくれないかな?」
「はぁ?」

 女連れで歩いてるの見て、諦めたんじゃなかったんかい!
 でも祐人は、だいぶちっちゃくなったイケメンくんの背中を、ずっと見てる。

「お友だちでいいから、なりたい!」
「なりたいって……何て声掛けんだよ」
「『一目惚れしたんで、友だちになってください』」
「…………」
「ダメかな?」
「ドン引きじゃね?」
「……うぅ…」

 わずか24時間で砕け散った恋に、祐人は、まさに"しょぼーん"て感じで項垂れた。でもまぁ、そうは言っても祐人は惚れっぽいから、こんな光景よく見るんだけど。

「帰るぞ、祐人」
「…ん」

 しょんぼりしたまま、祐人は俺の後をついてくる。
 行き先は駅とは逆方向。
 だってコンビニ寄るし。

「はぁ~……いつになったら実るんだろ、俺の恋は…」
「しょうがねぇじゃん、ホモはマイノリティだし」

 だいたい、もし祐人が女の子だったとしても、すでに彼女のいる男だったら、どっちみち実らない恋だ。

「うっさい! いつかなぁ、めっちゃかっこいい彼氏作って、タツミのこと見返してやるんだから!」
「あーはいはい、そうしてください」

 投げやりに返せば、足元を蹴っ飛ばされる。
 ホントに、気が短いんだから!
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いつか王子様が (4)


「それにしても、祐人もホントめげないよなぁ」
「何が?」
「惚れた先から玉砕してんのに、」
「玉砕って言うな!」
「よくもまぁ、次から次に新しい男、見つけてきて。失恋したら、もっと落ち込めよ」
「落ち込んでるよ! 今、めっちゃ落ち込んだもん!」

 それが落ち込んでるヤツの態度か。
 すげぇ元気じゃん。

「で、祐人、何奢ってくれんの?」
「ふぇ?」

 コンビニに入る手前でそう尋ねたら、祐人はものすごい不思議そうな顔をして、間抜けな声を出した。

「何で??」
「何でって、さっき何か奢ってくれる言ったじゃん、祐人」

 だから俺、あのイケメンくん見るのに付き合ったんだぞ?

「えぇー、俺、今失恋したばっかりだよ? 普通そういうときは、傷付いてる友だちの心を癒すためにも、タツミが俺に何か奢ってくれるべきじゃない?」
「待て待て待って。何でそうなんの? そんなんだったら、俺破産する」
「何で!」

 祐人が何かギャーギャー言ってるけど、無視。

「祐人、俺このお茶」
「……俺、このおしるこ」
「は?」

 祐人は、レジのそばのホットコーナーに置いてある、売れてるんだか売れてないんだか、いまいち微妙な缶しるこを手に取る。
 そんなん飲むのか。
 でも祐人は、むぅーっと口を歪めたまま、俺のお茶を奪い取ると、缶のおしること一緒にレジカウンターに置いた。どうやらホントに俺の分も買ってくれるみたい。
 会計を済ませた祐人は、袋とかみんな断って、缶にシールを貼っ付けてもらって、店を出る。

「なぁ祐人、…………ホントにそんなん飲むの?」
「飲むよ」

 コンビニ出たところで尋ねてみれば、祐人はしるこの缶をガシガシ振ってる。
 何か…無表情で、めちゃ怖いんですが。

「なぁ……うまい?」

 俺は買ってもらったお茶を開けるのも忘れて、そんなことを聞いてる。

「…甘い」

 至極当然なことを応える祐人は、しるこを一気に全部飲み干して、ギュッと眉を寄せた。

「ゆ…祐人?」
「はあぁ~~~あまっ、何これ!」
「え? いや、」

 アンタ、自分で選んで買ったんでしょ?

「めっちゃ甘い! 誰がこんなん飲むんだよ! しかも小豆がすっげぇ残ったし!」
「え? え? ちょっ…」

 …………ブラック祐人だ……。
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