恋三昧

【18禁】 BL小説取り扱い中。苦手なかた、「BL」という言葉に聞き覚えのないかた、18歳未満のかたはご遠慮ください。

2011年01月

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小説書きに100の質問


 本日1月1日をもちまして、「恋三昧」は3周年を迎えました。
 始めた当初は、萌えを吐き出していければいいや、くらいの軽い気持ちだったのが、ご訪問くださるみなさまのおかげで、毎日休むことなく更新をし続け、ここまで来ることができました。
 本当にありがとうございます。

 今回は年末年始企画の第2弾ということで、まぁ今さら私のことなんかそんなに知りたくはないだろうなぁ、とは思いますが、「小説書きに100の質問」です。
 長いですけど、どうぞお付き合いくださいませ。


1 まえがき(あなたの意欲をどうぞ)。
 今までいろいろ質問とかバトンとかに答えてきたけど、意欲を聞かれたのは初めてです。
 特に何の感情もない。

2 あなたのペンネームを教えてください。
 如月久美子。

3 小説の中の人物として○○○○(←あなたのペンネーム)を描写してください(自己紹介)。
 恥ずかしいからヤダ。

4 あなたの職業は?
 社会人。

5 あなたのバイト遍歴を教えてください(あれば)。
 ホテルのルーム、受付。

6 小説書き歴は。
 20年くらい。

7 小説書き以外の趣味を教えてください。
 読書、ネット、携帯電話のゲームアプリ、脱出ゲーム、歩くこと、寝る、音楽聞く、どうすれば貯蓄をもっと増やせるか考えること。

8 好きな小説のジャンルは。
 推理小説。

9 好きな作家は。
 田中雅美、吉村達也、有栖川有栖、原田宗典。

10 尊敬する作家は。
 いない。

11 好きな小説は。
 タイトルを挙げるのは難しいけど、ミステリの中でも私はユーモアミステリが好きなので、そういうの全般。

12 好きな映画は。
 ない。映画興味ない。

13 好きな漫画・アニメは。
 名探偵コナン、ルパン。

14 好きなドラマは。
 ドラマ見ない。

15 良く聞く音楽は。
 B'z、倉木麻衣、大黒摩季。

16 心に残る名台詞と、その出典は?
 今思い出せるくらいに心に残ってるのはない。
 
17 月に何冊くらい本を読む?
 3, 4冊。

18 小説以外ではどういう本をよく読みますか。
 マンガ(ミステリ)、絵本(大人向けでなく、子ども向け)。

19 読書速度は速い方ですか遅いですか。
 速い。

20 あなたは自分を活字中毒だと思いますか。
 思わないです。

21 執筆に使用しているソフトは。
 ホームページビルダー、テキストファイル。

22 初めて書いた小説のタイトル・内容。
 タイトル→忘れた。
 内容→何かファンタジーぽいの(多分)

23 小説のタイトルはどうやってつけていますか。
 一生懸命考えて。
 それで無理ならお題配布サイト。

24 あなたが書く小説のジャンルは。
 BL。

25 一人称と三人称、どちらで書くことが多いですか。
 三人称。
 三人称なんだけど、何かちょっと登場人物の感情を織り交ぜるのが好き。

26 短編と長編、どちらが多いですか。
 長編で書いた後、短編でシリーズを続けていくパターン。

27 どのくらいのペースで小説を書いていますか。
 時速5ページくらい。

28 ストーリーと登場人物、どちらを先に決めるか。
 ストーリー。

29 ストーリーはどういう時に思いつきますか。
 一生懸命考えているとき。

30 ストーリーはどの程度決めてから書き出しますか。
 ちょっと。

31 人物の名前はどのように決めますか。
 思い付いた名前の響きをテキストファイルに書き留めておいて。
 漢字は、赤ちゃんの名前検索サイトで調べて。
 女の子の名前はすぐに思い付く。男子の名前は苦手。

32 資料をどのくらい集めてから書き出しますか。
 書きながら、必要に応じて調べる。
 「繁華街~」のときは、ホストクラブのことをじっくり調べてから書き始めた(冒頭から、その内容が必要だったから)。

33 小説を書くときにあなたが気をつけていることは。
 登場人物の行動とかセリフの言い回しが不自然でないか。

34 小説を書く能力は、どのように磨きますか。
 たくさん本を読んで、たくさん文章を書く。

35 ネタが無いときはどうしますか。
 一生懸命考える。

36 あなたが小説を書く上で影響を受けたものはありますか。
 多分、今までに読んできた本とか。

37 他の人の書いた小説を読むとき、ついつい注目してしまうのはどういうところですか。
 表現や言い回し。

38 これから書きたいテーマは。
 ずっとBLでいい。
 ただ、「繁華街~」みたいに、暗いっぽいお話を書きたい。全然うまく書けないけど。

39 感想はどのように得ていますか。
 コメント欄か、ブログ拍手。

40 批評されても良いですか。
 批評批判があっても、それだけはどうか心の中に留めておいてください。

41 あなたの未来予想図、22世紀の世界はどうなっていると思いますか?
 ドラえもんみたいのが、みんなの夢と希望を叶えてる。

42 ますます発達する科学。人間のクローンについてあなたの考えは。
 医療技術の分野に使う分にはいいんじゃないでしょうか。
 SFとかに出てくるみたいなクローンがいたら怖い。てか、気持ち悪い。

43 超能力やUFOを信じますか?
 超能力→信じてない。
 UFO→『UFO=未確認飛行物体=「確認されていない空を飛ぶ物体」というだけのことで、いわゆる宇宙人が乗っている宇宙船というわけではない。隕石にしろ、鳥にしろ、確認されていない空飛ぶものということだから、それは存在する』と、昔、松尾貴史がテレビで言っていたのを聞いて以来、その意見に大変共感してます。

44 世界の終末はどのように訪れると思いますか。
 別にそんなの訪れないんじゃないかなぁ。何となくだけど。

45 世界平和は実現しますか。
 今も結構平和なんじゃないですか。
 じゃなきゃ、テレビでこんなに毎日くだらないことばっか放送してない。

46 最近の凶悪犯罪についてどう思いますか。
 普通に怖いですよ、そんなの。

47 政治家に物申す!
 何で国民の考えてる「ごく普通のこと」が分かんないのかなぁ、と思う。
 国会議員に限らず、県議会議員とか、市町村議会議員とか。
 私たちが選んだとは言うけど、それは、他に投票する人がいないから、まだマシな人を選んでるだけ。

48 宗教についてどう思いますか。
 どうとも思わない。

49 一日は二十四時間ですが、ほんとは何時間くらい欲しいですか?
 増えた分すべてを睡眠に充てられるなら、いくら増えてくれてもいい。

50 現代に生まれてきて満足ですか。現代以外ならいつ頃生まれたかった?(過去・未来どちらでも)
 今の時代でいい。
 というか、21世紀の今、大人であれば。
 今の時代に子どもだといろいろ大変そう。携帯電話のメールはすぐに返信しなきゃ友だちじゃないとか、子どもは大人には分かりえない子どもルールを作るから、今の時代に子どもだと面倒くさい。

51 「ファンタジー」とは?
 幻想とか空想とかって辞書に載ってましたよ。

52 何処かに引越しをするとしたら何処へ引っ越しますか。
 引っ越し面倒くさいから、したくない。

53 旅は好きですか。何処へ行きたいですか。
 旅は好き。旅行は嫌い。
 東京に行って、まだ見に行ってない坂を見に行く。

54 登場人物の死についてあなたの所見を。
 別に思うところはない。
 お気に入りのキャラが死ねば、普通に悲しい。

55 メールや掲示板の書き込みなどで「顔文字」や「(笑)(爆)(死)」の類は使いますか?
 使います。
 (死)は使わないかな。

56 昨今の日本語の乱れについてどう思いますか。
 どうも思わない。
 言葉なんて流行り廃りがあるし、若い子は新しい言葉を作りたがるものだし、そんなの別にどうでもいいんじゃないですかね。
 それぞれの言葉自体を好きか嫌いか、ということは別として。

57 社会に不満を感じることはありますか? どういう時ですか?
 うちの職場に、ロクでもない仕事しかしなかったくせに、退職金をふんだくって仕事を辞めた人がいて、それがまかり通っていること。

58 小さい頃、将来何になろうと思っていましたか。
 何になりたいとか、そういうのは全然なかった。
 何となく今の職に就いた。

59 あなたの人生設計を教えてください。
 出来れば結婚もせず、1人で気楽に暮らしていきたい(社会が許してくれれば)。
 そんで年を取ったら、いい老人ホームに入る(そのために今、一生懸命お金を貯めてる)。

60 外はどんな天気ですか。風景も含めて少し描写してください。
 カーテン閉まってて見えない。
 多分雪だと思うけど、面倒くさいし寒いから確認しない。
 てか、天気なんてどうでもいい(外出ないから)。

61 読書感想文は得意でしたか。
 得意じゃなかった。大嫌いだった。

62 国語は好きですか? 好きだった学科を教えてください。
 好きだったかどうか覚えてない。
 好きだったのは数学。答えがビシッと出るヤツが好き。

63 学校は好きですか。
 多分普通に好きだったと思う。
 一番よかったのは、やっぱ大学のころかな。

64 運動は得意ですか。
 得意ではないけど、好きは好き。

65 鉛筆の持ち方、正しく持ってますか?
 持ってない。

66 実生活で「あぁ自分は小説書きだな……」と実感することはありますか? どういう時ですか。
 小説を書いてるとき。

67 新聞はどこまでちゃんと読んでますか。
 最初から最後まで。

68 購読している雑誌は。
 いろいろ。いっぱい。

69 本は本屋で買いますか? 古本屋? 図書館派?
 雑誌は本屋(定期購読してるのは、職場に配達してもらってる)。
 マンガの新刊(コナンとか)は本屋、それ以外はBOOK OFF。

70 詩・短歌・絵など、小説以外で創作をしていますか。
 詩とか。

71 恋人はいますか。
 いません。

72 何をしているときが一番楽しいですか。
 寝てるとき。

73 あなたの人生の支えはなんですか。
 食事と睡眠。

74 懸賞小説に応募したことありますか? その結果は?
 ないです。

75 日記は書いていますか?
 書いてない。
 時々サイドメニューのとこの、つなビィちゃんとか更新してる。

76 今までで一番衝撃的だったことは。
 ZARDの坂井泉水さんの死。

77 睡眠時間は何時間くらいですか?
 6~8時間。

78 夜、眠りにつく前に布団の中で何を考えていますか。
 書こうとしてるお話の続き。
 でもすぐ寝ちゃう。

79 長時間電車に乗る時、車内で何をしていますか。
 ホントはお話を書きたいけど、寝るか、携帯電話でゲームしちゃう。

80 ネタになりそうな実体験を教えてください。
 お話のネタになりそうなことはないけど、コントのネタになりそうなことなら、左右違う靴を履いて出勤したこと。

81 どうして小説を書くのですか。
 好きだから。

82 小説を書いていて嬉しい・楽しいときはどんな時ですか。
 書き終わったとき。

83 小説を書くうえで苦労することはなんですか。
 夜すぐに眠くなる。

84 小説を書く時の状況は?(場所・時間・BGM等)
 自分の部屋で暇なとき、音楽聞きながら。

85 周りの友人や家族などはあなたが小説書きであることを知っていますか。
 知らない。

86 あなたの周りに小説書きはいますか? 何人くらい?
 知る限りではいない。

87 スランプに陥ったことはありますか? どう乗り切りましたか?
 書けないときは書かないから、スランプと思ったことはない。

88 長時間パソコンと向き合っていると目が疲れませんか? 対策はしていますか?
 疲れません。

89 最近難解な漢字を使用する作家が多いようですが、あなたはどうですか?
 自分で読めない漢字は使わない。読めないから。
 というか、最近難解な漢字を使用する作家が多いの? それすら知らない。

90 こういう小説は許せない!
 パクリ。

91 自分の小説に満足していますか。
 してます。
 もっとうまく書けたらいいけど、言い出したらきりがないから。

92 他の人のオンライン小説、どれくらい読みますか?
 結構読んでるけど、数値には表せない。

93 同人誌に参加したことはありますか。
 昔。

94 将来的にプロ作家になりたいですか。
 なりたくないです。

95 それはどうしてですか。
 今の仕事に何の不満もないかと言ったらウソだけど、安いながら毎月給料も貰っているし、将来に備えて蓄えるためには辞められない。
 だから、作家になるよりは、今の仕事を続けたい。

96 あなたの自作小説を一つだけ薦めてください。
 「君といる~」シリーズかな。
 私の書いてるのの雰囲気を伝えるのに、一番分かりやすいと思うから。
 メインカプのももちろんお薦めなんだけど、初期の作品はやっぱりちょっと恥ずかしいから…。

97 構想中のネタをこっそり披露してください(言える範囲で)。
 今書いてるお話(未アップのシリーズ)の中に出てくるセリフ ↓
 「あぁー、この振りの部分、超~~~~カッコいいんだけどっ! どうしようっ」

98 いつまで小説を書き続けますか。
 飽きるまで。

99 読者に一言。
 いつもご訪問くださり、ありがとうございます。
 相変わらず、私は質問に対する答えが鬱陶しいですね。
 こんな鬱陶しい人に付き合ってくださって、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

100 あとがき。
 99問目の質問の内容が、最後の質問だったらよかったのに。
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カテゴリー:notes

受け攻め固定で新境地シチュエーションバトン


 ということで、年末年始企画第3弾は、おなじみの新境地バトン。
 名前のとおり、新境地を見出しちゃうバトンですので、苦手な組み合わせが出てきちゃった場合は、本当にごめんなさい。
 お遊びですので、どうか気を悪くなさらないように、お願いします(新年早々…)。
 ダメだ! と思ったら、飛ばすか、ブラウザバックでお願いします!!


 巷で有名な新境地バトンを、受け攻め固定で作成してみました。1~3が攻め、4~6が受け向きとなっています。以下のナンバーにキャラクター名を当てはめてください。
1 :   2 :   3 :   4 :   5 :   6 :
 それでは、カッコ内に適宜キャラクター名を当てはめて、シチュエーションを会話(台本)形式で描写してください。
 後半へと進むに連れて、ディープな質問が増えます。答え切れないと判断したものはとばしてくださって構いません。

 番号はこのように割り振りました(通常のカプが組になるように並べただけ)。
1 :  2 : 祐介 3 : 真大 4 : 睦月 5 : 和衣 6 : 翔真
 大丈夫な人は、どうぞー!


●(1 亮)は(6 翔真)の護衛騎士を勤めてきたが、ある日戦地の最前線に派遣されることに。
 旅立ちを控えた最後の夜、(1 亮)と(6 翔真)は――?

翔「…明日、行くんだ?」
亮「うん」
翔「ふぅん」
亮「え、そんだけ!?」
翔「何が?」
亮「普通さぁ、『行かないで!』とか、せめて『離れたくないっ』とか言うんじゃね?」
翔「言わねぇよ、そんなこと」
亮「ヒッデェ…。ショウがそんな冷たいヤツだって思わなかった…。今日が最後の夜なのに」
翔「しょうがねぇじゃん。言ったところで、お前が行かないで済むわけじゃないんだから」
亮「そーだけど」
翔「……」
亮「……」
翔「…死ぬなよ、ぜってぇ」
亮「ったりめぇじゃん」

 この2人は、あまり多くを語らずとも、いろいろ通じ合えてるような気がする。


●(2 祐介)は、学園のアイドルである(4 睦月)に憧れているが、近づけもしないし声も掛けられない。
 ある日、ひょんなことから教室に二人きりに。(2 祐介)と(4 睦月)は――?

祐「え、お前が学園のアイドル?」
睦「普通に話し掛けてんじゃん!!」

 ゆっちさんは、そういうアイドル的存在に憧れるとか、ないだろうな。ましてや、声も掛けられないとかもない。
 自分の好みは自分の好み、みたいな感じ。



●(3 真大)は、孤高の一匹狼。ある日「弟子にして欲しい!」とやってきた(5 和衣)は、(3 真大)の好みのタイプ。
 だが、弟子を取るなんて主義に反するのだが……。(3 真大)と(5 和衣)は――?

和「ねぇねぇねぇー弟子にしてー」
真「だからぁ、俺は一匹狼なのっ、弟子は取んないの! (したいけど! 弟子にしたいけど! 主義に反するしっ)」
和「1人なんて寂しくない? 俺がいれば、平気だよ?」
真「意味分かんないしっ(あーもうかわいいっ、何なの、この人!)」
和「じゃあ俺も一匹狼になる!」
真「はいっ!?」
和「だから一匹狼の弟子にして?」
真「いやいやいや一匹狼の弟子って何!? (その時点で一匹じゃねぇし!)」
和「ダメ?」←首傾げ
真「うっ…いいです…(ま、いっか…。一匹狼だし…)」

 1人でいるなんて、寂しくて考えらんないカズちゃん。『一匹狼の弟子』の意味は、自分でもよく分かんないけど、とりあえず弟子にしてもらったし、まぁいっか、みたいな(笑)
 真大タンも、カズちゃん相手には、押し切られそう。
 無邪気さの勝利。



●(5 和衣)は、幼い頃からずっと(1 亮)に憧れてきた。(1 亮)が落ち込んでいるのに気付いた(5 和衣)は、
 どうにかして(1 亮)を元気付けようとする。(5 和衣)と(1 亮)は――?

和「亮ー、どうしたの? 元気ないの、いじめられた?」
亮「…」
和「お腹痛いの? 眠いの? あ、風邪引いた?」
亮「だーーー、うっせぇよ、お前! 全然落ち着いて落ち込んでらんねぇよ!!」
和「何だ、元気なんじゃん」

 カズちゃんの場合、『黙って察する』は無理だろうなぁー…。
 相手が落ち込んでるのは分かるんだけど、どんなふうに声掛けていいか分かんないから、結局こんな感じ(笑)



●旅の途中、流行り病に倒れた(2 祐介)。(6 翔真)は単身、危険な峠へと薬草を摘みに行くことを提案するが、
 (2 祐介)は危険だからやめるよう懇願する。(2 祐介)と(6 翔真)は――?

祐「いや、マジで行くなって。危ねぇから」
翔「でも採りに行かなきゃ、お前の命が危ないんだぞっ」
祐「ダメだって! 絶対ダメ! 危ないっ! お前がそんなとこ行くとかっつったら、心配で逆に命が縮まる!」
翔「……」

 心配性ゆっちさん。
 相手が誰であれ、危険に近付こうとするなんて、気が気じゃない。



●(4 睦月)は、風邪をひいてしまった(3 真大)の看病をしていたが、熱に浮かされた(3 真大)が突然、
 心細そうに「離れないでくれ」と顔を歪ませた。(4 睦月)と(3 真大)は――?

睦「別にいいけど…(何か気まずい…)」←人見知りだから
真「うー…」
睦「熱」
真「…ぇ…?」
睦「熱、ある?」
真「…」

 引き止められたものの、人見知り全開むっちゃんは、どうしていいか分からず。
 がんばって喋ってみたけど、超当たり前のことを言って、真大タンを困らせる始末。



●(6 翔真)のことが好きすぎる(1 亮)は、強引に交際を迫る。困惑した(6 翔真)は(5 和衣)に相談するが、
 (5 和衣)はずっと(1 亮)のことが好きだった。(1 亮)と(6 翔真)と(5 和衣)は――?

翔「あーもぉどうしよ、カズ…」
和「翔ちゃんは結局、亮のことどう思ってんの?」
翔「別に嫌いじゃないんだけどさぁ」
和「…なら、付き合えばいいじゃん」
翔「…………。カーズ。ポーカーフェイスも出来ないくせに、そんなこと言わないの」

 カズちゃんの気持ちなんて、お見通しの翔ちゃん。
 カズちゃんは、先に相手から相談されちゃったら、自分の気持ちを思わず隠しちゃうんだろうな(でも全然隠し切れない)。
 でも、やっぱり好きな人のことは好きだから、ちゃんと友だちに自分の気持ちも話すと思う。



●(2 祐介)と(3 真大)は、同じ部活のよきライバル同士。
 だが、二人ともマネージャーの(4 睦月)に憧れていた。(2 祐介)と(3 真大)と(4 睦月)は――?

真「いくら先輩とはいえ、そこんところはぜぇーーーーったいに譲れませんっっ!!」
祐「…え、あ、そう…?」

 負けず嫌いな真大タンは、おそらく対抗心丸出しでしょうけど、そういうとき、ゆっちさんは1歩引きそう。
 諦めるとかじゃなくて、相手のテンションに付いていけなくて(笑)。



●王様ゲームで、(2 祐介)は罰ゲームとして、(5 和衣)のどこかにキスをすることに。
 どこに、どんなふうにキスをする?

祐「…………(ドキドキドキドキドキ…)」
和「…………(ドキドキドキドキドキ…)」
睦「早くしろよー」
祐「ッ、うっさ…」←素で真っ赤になるゆっちさん
和「……(も…心臓痛い…)」←耐え切れず目を瞑るカズちゃん
祐「…」←意を決して、唇にキス。でも一瞬
和「~~~~~~ッッッ…!!!」
睦「カズちゃん?」
和「うーん…!」
 ――――バタンッ!! ←カズちゃん、緊張のあまり卒倒

 偶然にもこの2人にこのお題。
 他のカプにしたら全然大したことないお題でも、この2人にとっては過酷すぎました。



●クリスマスを一緒に過ごすことにした(1 亮)と(4 睦月)。
 デートプランはどんな感じがいいでしょう?

亮「イルミネーションは?」
睦「寒いから無理」
亮「ケーキは?」
睦「食べる」
亮「ツリーは?」
睦「飾る」
亮「後は?」
睦「サンタさん」

 イベント事には興味のないむっちゃん。クリスマスと言えば、小学生並みの発想しか出来ません。
 でもそれはそれで幸せ。



●街でナンパされて困っている(6 翔真)を見かけた(3 真大)。
 どんなふうにして助ける?

真「……」←人をも殺しかねない鋭い睨み

 真大タン、強気な性格と口では負けないので、恐れず助けに入ると思います。
 でも翔ちゃん、ホッとしたのも束の間、「何簡単にナンパされかけてんの!?」と真大タンに怒られ、デートコースの変更を余儀なくされそう(大人の、夜のコースへ)



●飲み会でべろべろに酔っ払った(6 翔真)を介抱することになった(1 亮)と(2 祐介)。
 今宵の(6 翔真)は色っぽく、扇情的だ。(1 亮)と(2 祐介)は――?

亮「ったく、何で俺が介抱なんか…」
祐「しょうがねぇだろ、ほっとけないんだし」
亮「…………。でも酔っ払うと意外と色っぽいよな、コイツ」
祐「だからって、酔っ払って正体不明のヤツに手を出そうとすんな」

 ゆっちさんは、絶対に酔った勢いなんてないんだろうな。たとえ相手がカズちゃんでも。
 お互いの同意のないエチは絶対しないと思う。
 亮タンは、フリーだったら、酔った勢いもありだとか思ってるはず。



●肝試し大会を開催。(5 和衣)と(3 真大)と(2 祐介)の三人で挑むことになったが、
 (5 和衣)が恐怖で動けなくなってしまった。(3 真大)と(2 祐介)は――?

和「やっ…もぉ怖い、ヤダ、行きたくない~っ!」
真「でも先に進まないと、いつまで経っても終わんないよ?」
和「ヤダっ、ヤダヤダ、動けない~~、ぅわーんっっ!!」
真「ちょっカズくん、泣かないでよ! てか、センパイも何か言ってくださいよっ」
祐「…………」←恐怖に固まってる
真「あーーーーもうっっ!!!」

 ゆっちさんは、こういうの苦手なんだけど、カズちゃんの手前、それを言えないわけですよ。で、必死に堪えてるんだけど、ただいまパニック寸前。
 真大タンは全然平気そう。で、どうにもならない2人を前に、疲れ果ててる。



●混浴の温泉にやってきた(1 亮)と(3 真大)。しばらくすると(4 睦月)がやってきた。
 隠れている(1 亮)と(3 真大)に気付いていない(4 睦月)。(1 亮)と(3 真大)は――?

亮「ちょっバカ、真大、見んな、むっちゃんの裸…!」
真「亮くん、ちょっ静かにして…! 気付かれちゃうっ…」

 絶対に覗くであろう2人。
 むっちゃんは覗かれてること、全然気付かなそう。てか、温泉で泳いでそう。



●なぜか雨の中傘も差さずに(1 亮)の家へとやってきた(5 和衣)。
 潤んだ目で「抱いて」と訴えてくる。(1 亮)はどうする?

亮「バカか、お前のキャラじゃねぇだろ」
和「だって…」
亮「後悔するって、分かってんだろ?」
和「…ん」

 亮タン、カズちゃんが後先考えない無鉄砲なところがあるのを分かってるんで、抱かないでしょうね。
 追い返さず、泣きやむまではギュってして、頭とか背中とかポンポンしてくれてそうですけど。



●花火大会の帰り道、浴衣姿の(4 睦月)を前に、(2 祐介)は緊張しまくり。
 無邪気で無防備すぎる(4 睦月)。(2 祐介)はどうする?

睦「花火キレーだったー」
祐「バカ、走んなって。危ねぇだろ」
睦「ドーン! ていっぱい上がった」
祐「分かった、分かった」
睦「ドーン!」
祐「何回やんだよ、それ。つか、浴衣、裾!」←はしゃぎ過ぎて肌蹴たむっちゃんの浴衣の裾を直してあげる
睦「…あんま緊張してねぇな、お前」
祐「してたけど、何か緊張すんのがバカバカしくなった」

 あまりにむっちゃんが無邪気すぎて、緊張どころではないゆっちさん。
 相手がカズちゃんなら、緊張しまくりでしょうけど(カズちゃんの緊張も半端ないはずなんで(笑))



●突然(6 翔真)にキスされた(3 真大)。(6 翔真)は何も語らず、ただじっと(3 真大)を見つめている。
 泣き出しそうな顔をしている(6 翔真)。(3 真大)はどうする?

真「翔真くん、泣かないでよ…」
翔「別に泣いて…」
真「そんな顔されると………………もっと泣かせたくなっちゃうじゃん」
翔「Σ( ̄Д ̄;)!! なななな泣いてない、泣いてない、絶対に泣いてないっっ!!!」

 真大タンはSだと思うのです。


●「今夜は帰りたくない……」と訴える(6 翔真)。(2 祐介)は、どうする?
祐「……」
翔「…何で、とか、聞かないんだ?」
祐「…何となく」
翔「そっか…」

 とりあえずゆっちさんは、深く聞こうとはしないかな。話したいなら聞くけど、言いたくないなら聞かない、てスタンス。
 でもきっと、全部分かってると思う。



●「誕生日のプレゼントだよ」と、リボンをつけて登場する(4 睦月)。(1 亮)はどうする?
亮「いただきます」(合掌)

 こんな据え膳、食わないはずがない。
 多分むっちゃんは、蒼ちゃん辺りから吹き込まれて、よく分かんないまま実践。結果、食われちゃったけど、いつものことだし、気にしなーい。



●(3 真大)をベッドに押し倒し、潤んだ目で「好き」と訴える(5 和衣)。(3 真大)はどうする?
真「カ…カズくん? あの、ちょっ…落ち着いて?」
和「落ち着いてる!」
真「落ち着いてないっ!」
和「うぅー…」

 何で拒まれるのか分かんない、一直線のカズちゃん。


以上です。
新境地は見出せましたか?
回答、お疲れ様でした。


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 てな感じで、いつかはやってやろうと思っていた、新境地バトン。
 新年早々やってやったわー!
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love

寒いけどあったかい (1)


「ッ…! 実家に帰らせていただきますっ!」

 バシン!
 睦月は力いっぱいローテーブルを叩いて立ち上がった。

「ちょっ…むっちゃん!」

 引き止めようとする亮を振り切って、睦月はドアへと向かう。
 亮は慌てて追い掛けようとしたが、壊れて動かないストーブに足の小指をぶつけてしまい、亮が痛みに悶えている隙に、睦月はさっさと部屋を出て行ってしまった。

「むっちゃぁ~ん…」

 睦月の足音は、何の躊躇いもなく遠ざかっていく。
 1人取り残されてしまった寒々しい部屋に、亮の声が空しく響いた。

 …壊れて動かないストーブ。
 そう。今、亮と睦月の部屋は、比喩でなく本当に冷え切っていて、そんな部屋を見限った睦月は、実家……もとい、暖かな誰かの部屋へと行ってしまったのである。

 睦月は恋人といちゃつくことに照れがないので、普段、部屋の中では普通に亮にベッタリしているのだが、そんな恋人を取るか、暖かい部屋を取るかと迫られれば、迷うことなく暖かい部屋を選んでしまう現金な子でもあった。

 だから、どんなにスイッチを押しても反応のないストーブに、「これって買い替えないとダメかも…。でもこの時間だと店閉まってるから、明日だな」という亮の言葉に愕然となり、部屋を出て行ったというわけだ。

 しかし、寝るときは安全のためにいつもストーブを消している。
 睦月はもともと早寝なんだから、今日だってさっさと寝てしまえばいいのでは? という気がしないでもないのだが、それでも睦月が部屋を出て行ってしまったのは、ストーブが壊れたという事実が、あまりにもショッキング過ぎたのかもしれない。

(まぁ…寒いもんな、部屋…)

 1人になると、余計に寒さが身にしみる気がする。
 ついた溜め息が寒さで白かったら、ますます凹みそうなので、亮は何とかそれを堪えた。

 それにしても睦月は、一体どこに行ったのか。
 ここよりもさらに寒い屋外には出ないだろうから(上着も持っていかなかったし)、寮内の誰かの部屋にいることは間違いない。
 しかも、人見知りの睦月が、いきなり部屋に飛び込んで行ける部屋なんて、限られている。

(カズか、ショウか……祐介か)

 片っ端から当たっても高が知れているので、亮は隣の隣にある和衣の部屋に行ってみるが、和衣は不在だし、睦月も来ていないと言われてしまった。
 もしかしたら、祐介とデートなのかも。
 それでも念のために祐介の部屋にも行ってみたが、やはり祐介も睦月もいなかった。

 残るは翔真の部屋。
 しかし今日、翔真はバイトのはずだが。

「睦月ー、いるー?」
『いないー』
「……」

 亮も一応大人だし、いくら翔真の部屋とはいっても、勝手にドアは開けずにノックくらいはする。
 入室の返事を貰う前に、睦月がいるかどうかドア越しに尋ねてみたら、不在の返事が返って来る――――睦月の声で。

「むっちゃん!」

 亮が、今度こそ躊躇わずにドアを開けて部屋の中に踏み込めば、頭からすっぽり毛布を被った睦月が、部屋の真ん中に置いてあるストーブの前を陣取っていた。



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寒いけどあったかい (2)


「ちょっと亮、勝手に人の部屋に入って来ないでよー」
「ここはむっちゃんの部屋じゃないでしょ!」
「えーっと…、まぁまぁ2人とも」

 亮と睦月のやり取りに、何だかいまいちな仲裁に入ったのは、翔真ではなく同室の蒼一郎だった。
 部屋の中に翔真はいなくて、やはりバイトなのだろう。

「むっちゃん、ホラ、帰るよ?」
「いーやー!」

 亮が、毛布に包まっている睦月を立たせようとしても、睦月はぐずって言うことを聞かない。

「帰ったら寒いからイヤー。俺、今日から蒼ちゃんちの子になるー」
「えー、俺んちの子になるー?」
「うんー」

 何をのん気に話に乗っかってやっているのか、蒼一郎は亮の気持ちも知らずに、睦月の隣で笑っている。
 最近気付いたのだが、この2人は、どうもテンポが似ている。

「むっちゃん、蒼に毛布を返してあげなさい」
「これ、ショウちゃんのだもん」
「いないヤツのを、勝手に使うな」

 亮だって、よく勝手に蒼一郎や翔真のベッドに転がっているのだが、とりあえず今は、その辺のところは棚に上げておく。

「蒼ちゃん助けてー、亮がぁ~」
「うーん…、むっちゃん、部屋戻ったほうがいいんじゃない?」

 何かおもしろいから引き止めてもよかったけれど、蒼一郎が口を開こうとした直前、亮にキッと睨み付けられたので、蒼一郎は寸前で意見を翻して、亮の味方についた。

「蒼ちゃんの意地悪~」
「ゴメンね~」

 別に意地悪をしているつもりはないが、何となく今は睦月には自分の部屋に帰ってもらったほうがよさそうだ。
 いろんな意味で抜けていることの多い蒼一郎だが、今だけは正しく物事が判断できた…………まではよかった。

「…蒼ちゃん、ホントに悪い、て思ってる?」
「ん? …………。うん」
「じゃあお詫びに、このストーブちょーだい」

 …………………………。

「えぇー!! ダメダメダメーーー!!!」

 とんでもないことを言い出す睦月に、蒼一郎は大慌てでストーブを死守する。
 威力が弱くて、点けていても毛布を被っていなければちょっと寒いかも…と思えるストーブでも、ないよりはマシだ。
 いくら蒼一郎がお人よしでも、このストーブを奪われるのだけは、勘弁願いたい。

「蒼ちゃんのケチィ、亮のバカー!」
「いや、今は俺、関係なくね?」

 この場合、蒼一郎がケチとかそういう問題ではないし、亮はまったく全然関係ないのに、なぜか罵られた。
 しかし、寒さを凌ぐ手段をことごとく奪われる睦月は、亮にでも八つ当たりしなければ、気が済まないらしい。



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寒いけどあったかい (3)


「はい、むっちゃん、帰りますよー」
「うー…」

 まんまと亮に捕獲された睦月は、翔真の毛布も返却を余儀なくされ、蒼一郎と翔真の部屋から連れ出される。
 まるで嵐か台風か。
 そんな勢いでやって来ては去って行った2人に、蒼一郎は暫しポカンとしていたが、ベッドから半分くらい落ちた状態になっていた翔真の毛布に気が付いて、それを直してやった。



*****

「亮のバカー、バカバカバカー、寒いー」

 再び寒い部屋に連れ戻された睦月は、亮の腕の中でジタバタと暴れまくっている。
 これだけ動けば、寒さなんて吹き飛ぶんじゃないかぁ…とも思うけれど。

「寒い寒い寒い、亮のバカー」
「明日ストーブ買いに行こ? ね?」
「うぅー…じゃあ今日は? 今寒いの、どうすんの?」

 どうしようもないくらい少ないボキャブラリーで喚き散らしている睦月を宥め賺せば、睦月は分かりやすく、プクーと頬を膨らませた。

「だから、こうやって睦月のこと、あっためてあげてんじゃん?」
「ぅむー…」
「あったかくない?」

 睦月を膝の上に乗せた亮は、後ろからすっぽりと睦月を抱き竦め、その肩口に顎を預ける。
 答えに迷っているのか、睦月は唇を尖らせている。
 何か…キスしたくなるな。

「あったかい、けど…」
「けど?」
「…亮は?」

 亮に温められている睦月はまだしも、亮は誰かの腕に抱かれているわけでもなく、先ほどの睦月のように毛布を被っているわけでもない。
 今の状況なら、絶対に亮のほうが寒がっていいはずなのに。

「んー…まぁ、むっちゃんがあったかいし」

 冗談や強がりでなく、睦月ほど寒がりでない亮には、我慢できないほどではないし、睦月をギューしているだけでも、結構温かいのだ。

「俺は湯たんぽじゃねー」
「分かってるよ」

 わざと不機嫌な顔を作ってみせる睦月に、とうとう我慢できなくなって、亮はその唇にキスを落とした。
 睦月は一瞬、形だけの抵抗をしたものの、すぐにそのキスを受け入れる。

 亮の腕の中は、ぬくぬくであったかい。
 本当はストーブが点いていたほうが、暖かいて知っているけれど。
 でもそれでも手放し難いぬくもりで。

「いーよ。ストーブ新しいのになるまで、俺が亮の湯たんぽになったげる」

 だからそれまでは、亮が俺の毛布ちゃんでいてね?



*end*



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嬉しいプレゼント (1)


 オーナー兼フロア係である朋文と調理担当の譲は、いつも大体8時くらいにspicaに出勤しているが、家から徒歩だけで通勤している朋文と、地下鉄を1つ乗り継いで通っている譲とでは、到着する時間が必ずしも一致するわけではないので、どちらが先に着いてもいいように、2人ともがカフェの鍵を持っている。

 先に着いたほうが鍵を開けることになっているのだが、今までずっと半々くらいだった『先に到着する率』は、11月に入り、寒さが増した途端、朋文の率が急上昇した。
 要は、寒さの苦手な譲の出足が鈍っている、というわけだ。
 遅いと言っても、仕事に差し支えるほどではないし、遅刻しているわけでもないので、朋文は何も言わないのだが(どうせ春になれば、またいつもどおりに来るから)。

 それなのに。
 今日は朋文が出勤すると、すでにカフェspicaの鍵が開いていて、譲が開店準備を始めていたのだ。
 室内の暖房の効き具合からして、譲が着いてから結構時間が経っている気がする。

「…」

 朋文は思わず腕時計に目をやったが、時計は止まっていない。
 つまり自分は、いつもどおり、大体8時くらいに出勤してきたので間違いないわけで。

「え、譲?」
「…ぁんだよ」

 驚いて声を掛ければ、譲はひどく面倒くさそうに顔を上げて朋文を見た。
 …機嫌はそんなによろしくないらしい。

「いや…おはよ…」

 触らぬ神に……朋文は余計なことを言わず、開店準備に加わるため、コートを脱ぎつつバックルームに向かった。

(俺、何かしたっけかなー…?)

 まったく自覚はないのだが、朋文はよく譲の地雷を踏むことがあるから、もしかしたらまた何かしてしまったのだろうか。
 だとしても、昨日の帰りは普通だったし(方向が同じなので、結局駅までは一緒に行く)、今朝だとしても、譲の機嫌を損ねるほど、朋文はまだ何もしていないはずだが。

 ハロウィンが終わると、早々にクリスマスグッズを店頭に並べる雑貨店を見て、spicaでもクリスマスメニューを出すか…と譲は言っていたけれど、もしかしたらまだメニューが決まらなくて、苛々しているのかもしれない。
 もともと譲は反骨的というか、世間の流行に流されたくないというか、そんな性格なので、『12月だからクリスマスメニュー』ということ自体、本当は不本意なのに、季節イベントは売り上げに直結しているから無視できないから、余計に苛付いているのかも。

 そうはいっても譲だってプロだし、お客さんのことなら誰よりも大事にしているから、開店時間になれば(内心はともかく)きっといつもどおり振る舞ってくれるだろう。
 それに、もうそろそろバイトで雇っている子が来るから、そうしたらきっと、この気まずい沈黙も解消されるはず(というか、今まで譲と一緒にいて、沈黙が気まずかったことなんて、1度もなかったのになぁ)。

 朋文は着替えて店内に戻ると、せっせと調理の準備をしている譲には声を掛けず、布きんを濡らしてテーブルを拭き始めた。

「…朋文」
「ぅん?」

 朋文が一通りテーブルを拭き終えたところでちょうど、譲に声を掛けられて顔を上げた。
 譲の表情は、不機嫌そうなままだ。いや、もともと譲は、どちらかというと柔和で優しいというよりは、凄みがある顔立ちなのだが、それにしても今の顔はどう見ても機嫌のいいときのものではない。



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嬉しいプレゼント (2)


「あのさぁ、お前…」
「え、何?」

 えっと…俺ホント、何したっけ? と朋文が記憶をフル回転させている間も、譲の眉間のしわは消えてくれない。

「朋文、えっと…」

 譲が言い掛けたところで、口を閉ざした。
 何だか深刻そうな雰囲気に、朋文は少し身構えた。『クリスマスメニュー、やっぱり思い付かなかった』くらいのことならいいが、『俺、この店辞めたいんだけど…』とかだったらどうしよう…。

「おはようございまーす…」

 沈黙がいっそう気まずくなったところで、店のドアが開き、とても元気があるとは言い難い挨拶が聞こえた。
 朋文がそろそろ来るだろうと思っていた、バイトの亜沙美(アサミ)ちゃんだ。
 彼女の場合、決して愛想が悪いわけではないのだが、テンションが低いというか、テンポが遅いというか、独特の雰囲気を持っている(それが一部に非常に受けがよく、彼女目当てで通っているお客もいるという噂さえある)。

「おはよ」
「…………、おはよーございまーす…」

 化粧気はないが、かわいらしい顔立ちの彼女は、譲と朋文の間に流れるいつもとは違う空気に気付いていないのだろうか、深々と頭を下げると、バックルームへ消えていった。

「えっと…何だっけ、話…?」
「いや、いいや、やっぱ」

 亜沙美がいなくなって、朋文のほうから話を再開するよう切り出したのに、あっさりと断られてしまった。
 彼女のいるところでは、話しにくいことなのだろうか。

(だとしたら、マジで辞めたいとか…?)

 いや、それを仕事時間前に言う?
 朋文も十二分に空気は読めない男だけれど、それってそれ以上に空気読めてない!

「あの、譲っ!」
「あ゛ぁ?」
「いやっ…何でも、ない…」

 普通の人なら、自分が悪くなくても思わず謝ってしまいそうになる譲の凄みも、難なくかわしてしまう朋文なのに、今日ばかりは何だか言葉に詰まってしまった。

「てんちょー…、トイレの電気が点きませーん」

 朋文がタジタジしていると、バックルームを出てトイレに向った亜沙美が、カチカチとスイッチを何回もオンオフしながら、店内を振り返った。
 ちなみに朋文のことを『店長』と呼ぶのは、この店で彼女だけだ。

「あ、電気切れちゃったかな? 今、電球換えるよ」
「漏れそうなので、お早めにお願いしまーす…」
「はいはい」

 そういうことは、わざわざ言わなくていいんじゃないかなぁ…ということを付け加える亜沙美に、朋文は苦笑いしつつ電球を取りに向かった。

「…譲さーん」
「何だ? 漏らすなよ?」
「漏らしませーん…。ていうか、店長にちゃんと言いましたー?」
「うっせ。黙れ」
「…………、黙りまーす」

 譲の凄みに動じないのは、何も朋文だけではなかった。
 亜沙美は少しもビビらなかったが、自分の質問に対する譲の答えが『No』だということが分かったので、それ以上は何も聞かなかった。

「お待たせ亜沙美ちゃん、電気換えたよ」
「はーい」

 本当に漏れそうだったのか、スローテンポの亜沙美にしては珍しく、いそいそとトイレへと向かった。



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嬉しいプレゼント (3)


 最後のお客を見送って、『close』の札を出した後、店内の片付けをして、一足先に亜沙美が帰る支度を整えた。

「それじゃー、てんちょー、譲さーん、お疲れ様でしたー…」
「お疲れ様」
「………………」
「…ん? どうしたの?」

 朝の挨拶のときと同じよう深く頭を下げた亜沙美は、それで帰っていくのかと思いきや、頭を起してもまだ突っ立ったまま動かない。
 朋文に不思議そうに声を掛けられ、しかし亜沙美は朋文ではなく譲のほうに向き直った。

「譲さーん」
「何だよ」

 帰ろうとしない亜沙美を、一体どうしたものかと思っていたら、亜沙美は、とっても意味ありげな笑みを口元に浮かべた。

「譲さん。…………、さよぉならぁ~」
「うっせ!! さっさと帰れっ!」

 そんなに広くない店内、2mと離れていない距離に立っている譲に向って、亜沙美は両腕を大きくブンブン振って別れの挨拶をする。
 スローテンポなその動きは、何だか学生時代の応援団を思い起こさせたが、朋文が突っ込みを入れる前に、亜沙美は今度こそ2人に背を向けて帰って行った。

「ったく、アイツは…」

 譲は閉じたドアを忌々しげに睨み付けたが、朋文にしたらハッキリ言ってそれどころではなかった。
 今の、亜沙美の意味ありげな態度ももちろん気になるが、開店前、朋文がトイレの電球を換えに行っていたときの、譲と亜沙美の会話も、実はずっと気になっていた。
 2人は朋文がいなくなった隙を狙って話をしていたようだけれど、声を潜めもせずに話していれば、会話くらい普通に聞こえる。
 やはり譲はspicaを辞めたくて、それをいつ朋文に切り出そうか、ずっと考えていたに違いない。

(そうか…亜沙美ちゃんには、ずっと相談してたんだ…)

 朋文はガクリと項垂れた。

「朋文、何してんだ、帰るぞ」
「あぁ…うん」

 ひどくショックを受けて落ち込んでいる朋文を無視して、譲は帰り支度を始める。
 朝のように何かを言おうという素振りはなくて、朋文はちょっとホッとしたような、拍子抜けしたような気持ちになった。

「寒っ」

 ドアを開けて、まずそう言ったのは、ダウンジャケットにマフラー姿の譲だ。
 ちょっとモコモコし過ぎじゃない? と朋文はいつも笑いそうになるが、本人はこれでもまだ寒くて仕方ないようなので、突っ込まないようにしている(ブーツで蹴られるのは、実は結構痛いから)。

「あのさ、譲…」
「あ?」
「えっと…」

 ウチの店、辞めたいの? ――――直球で聞こうとして、しかし朋文は言葉を詰まらせた。
 実際に譲がそう思ってるんだとしても、真正面から聞くには少しばかりでなく勇気がいる。



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嬉しいプレゼント (4)


「えっと、えっとー…」
「何だよ」
「あ、クリスマスのメニュー、考えた?」

 全然そんなこと思っていなかったのに、通りのイルミネーションが目に入って、思わず朋文はそんなことを聞いてしまう。
 譲は、焦っているような朋文の挙動に、少し首を傾げた。

「あぁ…クリスマス。まぁ……うん、一応」
「そうなんだ…」

 咄嗟に口を突いて出た質問ではあったが、これにより、クリスマスメニューのことで譲が悩んだり苛々していたわけではないことが分かって、朋文の考えはますます確信めいてくる。

「譲、あのさ、」
「何だよ」

 何事かを聞こうと、何度も話を切り出そうとする朋文に、譲は面倒くさそうに視線を向ける。
 でも駅まではもうすぐだ。
 それまでには聞かないと。

「あのさ、譲…。…………、朝の、あの、話のことなんだけど…」
「…」

 その言葉にハッとして、譲は一瞬だけ視線を逸らした。
 すぐに朋文のほうを見たけれど、その一瞬の行動が、余計に譲の気まずさを表しているようにも思えた。

「譲、あのっ…」
「ホラッ」
「わっ、ちょっ」

 駅が見えて来て、譲が立ち止まって、つられるように朋文も足を止めたら、いきなり譲が何かを放り投げてきた。
 仕事を辞めるのに、辞表を出すというのは定番だけれど、こんな乱暴な出し方って。

「…て、え?」

 慌てて朋文がキャッチしたのは、それほど大きくもない紙袋で、しかし辞表というには厚みもあるし、大きすぎる。

「…………。えっ?」

 リボンが掛けられているまでではないが、花をモチーフにしたシックな飾りがついたそれは、どう見ても辞表ではなくプレゼントというヤツだ。

「えっとー…、…………えっ?」

 手の中のかわいらしい包みと、それを取り出したとは思えないくらいいかつい坊主の譲を交互に見て、それでもまだなお、朋文には何のことだかよく分からない。

 プレゼント…だよね?
 でも何でプレゼント?
 プレゼントに見せかけて、やっぱり辞表!?

 何が何だか、もうわけが分からない。

「え? 譲…。え!?」
「つかお前、何回聞き直せば気が済むんだよっ!」

 意味が分からなくて、何度も「え?」とか言っている朋文に、とうとう譲が切れた。
 でもだって、本当に分からないから。



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嬉しいプレゼント (5)


「だって、えっと…」

 わけが分からないまま、朋文は紙袋を丁寧に開ける。
 中にはオリーブ色のマフラーが入っているだけで、とりあえず、辞表らしきものは見当たらない。
 ということは、本当にプレゼント?

「え…、…………俺に?」
「他に誰がいんだよ。つーか、人にやるプレゼント、お前に開けられて黙ってると思うか?」
「いや、だって…」

 譲の言い分は確かに間違ってはいないけれど、そんなことを言われても…。

「何で、急に…。え、マジで何で?」

 だって仕事、辞めたいんじゃないの?
 そういう話なんじゃなかったの?

「だってお前…」
「え?」
「お前、今日、誕生日……だろ?」
「………………。…えっ!?」

 俯きがちにそう呟いた譲の言葉に、朋文は今日何度目になるか分からない、驚きの声を上げた。
 慌てて時計を見れば、表示されている日にちは、確かに朋文の誕生日を示している。
 今朝だって、店に着いて早々時計を見たはずなのに、どうして気付かなかったんだろう。

「えっえっ、じゃあこれ、プレゼントてこと!? 誕生日プレゼント!?」
「…うっせぇな」

 もしかして、朝、譲の様子が妙だったのは、このプレゼントを渡すタイミングを計ってたからってこと?
 言いたかったことって、もしかして『誕生日おめでとう』とか、そういうこと!?

(つか、ちょっ…譲、顔赤いしっ! かわいい~~!!)

 今日1日、この世の終わりのような気持ちでいたのに、それが分かった途端、朋文の気持ちは一気に浮上する。
 もともと落ち込みやすいタイプではないのだ。

「ちょっ譲、マジで嬉しいんだけど、どうしよう!」
「知らねぇよ!」

 譲は本気で、この鈍感男を殴り付けたくなった。
 本当に言われるまで、今日が自分の誕生日だということを、分かっていなかったのだろうか。

 譲にしたら、このところ朋文のほうが早く出勤し、寒い店内の暖房を入れて準備をしていたので、せめて誕生日の今日くらいは自分のほうが早く来て、室内を暖めておこうと思ったのだし、いつもコート1枚の朋文に合いそうなマフラーを、恥を忍んで買いにも行ったのだ(朋文に似合いそうなアイテムは、譲が普段行く店には置いていないから)。

 それなのに、とうの朋文と来たら、まったく何にも分かっていなかったのだ。
 ブチ切れたくもなる。



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嬉しいプレゼント (6)


「譲、譲、譲~」
「バカ、こっち来んなっ、ウゼェ!」

 自分の誕生日も覚えていられないバカのことなんか、構っていられるか。

「いやぁ、だってさぁ、俺、譲が店辞めたいとか思ってんのかと思ってー」
「はぁ~? …………、…何でそうなるわけ?」

 あまりに突拍子のない朋文の発想に、譲は一瞬、怒りも忘れて、ポカンと立ち止まった。

「だって譲が何か、深刻そうに、言いたいことも言えなさそうにしてたからさぁ~。そっかぁ、俺の誕生日、祝ってくれようとしてたんだ~」
「うっせぇっ!」
「ちょっ譲、待ってよぉ~」

 能天気な声を出す朋文に、また沸々と怒りが込み上げて来て、譲は朋文を置いてさっさと歩き出した。
 朋文はどこまでも鈍感で空気が読めないし、バイトの亜沙美はボーとしているくせに、妙に勘が鋭くて癪に障るし。
 もう2度と朋文の誕生日なんか祝ってやるもんか。

 譲は朋文を無視して駅に入ると、改札を抜けた。
 それなのに。

「譲~」
「バカ、お前は電車乗んねぇだろっ! 何付いて来てんだ!」

 地下鉄に乗る必要のない朋文が、なぜか改札を抜けて一緒に来るものだから、譲はギョッとする。

「だって一緒にいたいじゃん。…誕生日の夜なんだから」
「覚えてなかったくせにっ…。つか、俺んち来る気か!?」
「えー。じゃあ、俺んち来る?」
「いや、そうじゃなくてよぉ…」

 あぁ、どうしてコイツは。
 どうしようもなく鈍感で、空気が読めなくて、小学生レベル以下のセンスしか持っていないのに。

「じゃあ、行ってもいいよね?」
「勝手にしろっ…!」

(チクショウ、断り切れねぇっ…!!)

 どうしてこの心をギュッと鷲掴みにしたまま、離してくれないんだろう。
 悔しいけれど。

「譲、ありがとうね?」
「知らねぇよっ!」



*end*



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 亜沙美ちゃんは、腐女子だと思うのです。
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ぬくぬくお風呂 (1)


 すぐに逆上せてしまうタチなので、どちらかと言うと風呂が好きなほうでない睦月は、しかしなぜかいつも決まって、和衣を風呂に誘いに来る。
 和衣は睦月と違ってお風呂大好きなので、いつも長風呂をするから、絶対に睦月のほうが先に上がってしまうことになるのに。

 今日も相変わらず和衣を連れて風呂に来た睦月は、さっさと頭や体を洗って上がろうとして、案の定、和衣に『お風呂に浸かんなきゃダメだよ!』と引き戻されてしまった。

「何か、修行みたい…」

 渋々湯船に浸かった睦月は、そんなことをボソリと漏らす。
 確かに寒い日は、ゆっくりお風呂に入っていたいけれど、今日は何だか眠いから、どちらかと言うと、早く上がってふとんに潜り込みたい気もする。
 だが和衣の話は、早々に終わりそうもなかった。

「もうすぐクリスマスだしー、プレゼントどうしよぉ~…とか思うわけっ」
「うんうん」
「あぁーっっ、悩むよぉっ」

 今の時間帯はそれほど混まないものの、他にも風呂に入っている学生がいるので、和衣も気を遣って小さな声で話しているが、それにしても話し掛けている相手、睦月の反応が薄い。

「ねぇむっちゃん、聞いてんのっ?」
「うんうん」
「むっちゃんてば!」
「ぅー…にゃに、カズちゃん」

 逆上せて…というよりは、眠くて仕方がない様子の睦月は、それでもがんばって和衣に返事をする。

「だからー、クリスマスっ」
「もー…それは愛菜ちゃんたちに相談しなってばぁ」
「そぉーだけどっ」

 先日睦月に、今年のクリスマスプレゼントは愛菜と眞織に相談しろと言われて、和衣も1度はそれに納得したのだが、やっぱりあの2人と一緒に買い物に行くのは、ちょっと怖い。
 それに、いくら相手が愛菜と眞織とはいえ、女の子と買い物に行くのも…。

「ねぇねぇショウちゃんはどう思う? ねぇねぇ」

 今年の睦月は本当に当てにならなそう…と、和衣は睦月を誘うことを諦めると、そばで湯船に浸かっていた翔真を向き直った。

「何が?」
「クリスマス! ショウちゃんも、真大に何か上げんでしょ? 上げるよね? 何上げんの?」
「お前ね…」

 和衣の優柔不断なら、それこそ睦月よりもずっと昔から、よぉーく知っている翔真は、うんざりした顔をした――――その後に続く言葉が、嫌というほど分かるから。

「もう買った? まだなら一緒に買いに行かない? ねっ?」

 やっぱり…。
 予感と言うほどでもない、容易く想像できてしまった事実に、翔真は大きく溜め息をついた。

「お前さ、いい加減、そういうの自分で決めろって」

 昨年は、そのプレゼント探しに、真大が散々付き合わされたのだ。
 さすがに先輩でもあり、恋人の親友でもある和衣のことを悪く言うことはなかったが、『カズくん、ちょーーー優柔不断で、すっげぇビックリした』と零していたことを、翔真は今でも忘れない。

「決めるよっ。決めるけどぉー…。あーうー」

 和衣だって、自分が優柔不断な性格をしてることなら百も承知しているし、どうにか出来るものなら、どうにかしたいのだけれど。



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ぬくぬくお風呂 (2)


「あー、何にしよっかなぁ」

 と、和衣が頭の中を、クリスマスプレゼントのことでいっぱいにしていたのがまずかったのか。
 いつもはさっさと風呂を上がる睦月が、実はまだ湯船に浸かっていたことを、(自分で引き留めたくせに)和衣はほんの少しだけ忘れていた。

「えっ、むっちゃん!?」
「ぅわぷっ!」

 真っ先に慌てた声を上げたのは翔真だったが、しかしそれも、時すでに遅し。
 和衣の斜め後ろにいた睦月が、眠そうに目をこすっていたと思ったら、ウトウトしながら湯船の中に沈んでいったのだ。

「ちょっ…むっちゃん!」

 さすがに和衣もそれに気が付いて、あたふたしながらも、翔真と一緒に睦月を引っ張り上げた。

「ビックリしたー」
「いやいや、ビックリしたの、こっちだし! むっちゃん、気を付けてよね」
「えへへ、すまんすまん」
「全然反省してないし」

 まったく悪びれた様子を見せない睦月に、和衣も翔真も声を張り上げる。
 周囲にいた学生たちも、何事かと睦月たちのほうを注目したが、どうやら無事らしいことが分かって、またそれぞれのほうへと戻っていった。

「むっちゃん大丈夫? 逆上せちゃった?」
「逆上せちゃわない。眠かっただけ。でももう覚めた」
「そりゃ覚めるよね。てか、それで目が覚めなかったら、ちょっとヤバいよ」
「もう上がるー」

 けれど、これ以上入っていたら、今度こそ確実に逆上せ上がると思って、睦月はフラフラしながら、湯船から上がった。

「あーあ、むっちゃん行っちゃった」

 残念だけれど、睦月を風呂で溺れさせるわけにもいかないので、和衣は睦月を見送った。

「つかさ、むっちゃん、すぐ逆上せちゃうのに、何でいっつもお前と入んの? お前、超長風呂じゃん」
「だってむっちゃんが誘いに来るんだもん」
「よく分かんねぇー」

 睦月の意味不明な行動に、翔真は『はぁ?』という顔をするが、毎日風呂に誘われている和衣は、その辺のところはあまり気にしていないらしく、「そういえば、変だよねー」なんてのん気に言っている。

「そんでショウちゃんは、何上げるわけ? クリスマス」
「えー…」

 その話題、まだ終わってなかったの? と、翔真は露骨に嫌な顔をする。
 解放されるためには『まだ決めていない』と答えれば済む話だが、そうすれば『一緒に買いに行こう』とか言われるに決まっている。そんな二者択一、冗談じゃない。

「ねぇショウちゃーん」
「いやだから、俺の意見聞いてどうすんの? 祐介と真大じゃ全然趣味が違うんだから、俺らが選ぶものだって違うくなるじゃん。参考になんねぇって」
「そんなの分かんないじゃん。だって、去年一緒にプレゼント選んでくれたの真大だけど、祐介、すっごい喜んでくれたし。案外、趣味似てんのかもしんないよ?」
「いやいや、だからそれは、」



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ぬくぬくお風呂 (3)


 真大が一緒に選んでくれたものが、好みに合っていたからというだけでなく、和衣がプレゼントしてくれたからこそ、祐介は喜んだに他ならない。
 あまりにも使い道のないものだとか、好みと掛け離れたものなら、貰っても困る贈り物かもしれないが、普通は恋人がクリスマスにプレゼントをくれたら、その気持ちだけで嬉しいものだ。
 和衣は、そこのところがいまいち分かっていないのでは?

「でも出来れば、ホントに欲しがってんの上げたいじゃん」
「そりゃそうだけど、祐介のことで、お前が知らないこと、俺が分かるわけねぇじゃん」
「ウグッ…」

 尤もなことを言う翔真に、和衣は言葉を詰まらせた。
 確かに祐介は、翔真にとっても大切な友人だが、クリスマスに恋人からどんなプレゼントを貰いたいかは、聞いたことはない。
 というか、そんなガールズトーク、翔真と祐介で繰り広げるわけがない。

「つか逆に、お前が知らないのに俺が知ってたら、またいじけるだろ、お前」
「いじけないし」
「でもヤキモチは妬く」
「妬かなっ…、…い」

 …ことはない。
 もし翔真に、祐介が欲しがっているものを教えてもらったら、自分で聞いておいて、『何でショウちゃん、そんなこと知ってんのっ!?』とか言ってしまいそうだ。
 さすがは幼馴染み。和衣のことをよく分かっている。

「直接祐介に聞けば?」
「えぇー、でもー…」

 祐介の性格からして、欲しいものを聞いたところで、何でもいいとか、別にいらない的なことを言いそうな気がする。
 それに、本人に聞いて、それを上げるのは、『プレゼント』と言うより、『買ってあげる』というような感じがして、ちょっと嫌だ。

「自分1人で決めらんねぇくせに、何生意気なこと言ってんだよ、お前はぁっ!」
「だぁってぇ!」

 そんなこと言われたって、そこは和衣の気持ちの問題なんだから、仕方がないし、譲れない。
 祐介が欲しいと思っているものを、さり気なくプレゼントしてあげたい!

「はぁー…面倒くせっ。つか、去年は何やったわけ?」
「去年はねぇ、財布! 真大が財布がいいて言うから。その前は電子辞書でー」
「え、電子辞書?」
「だってむっちゃんが、祐介、電子辞書欲しがってる、て言ったから」
「…お前、1回でいいから、自分だけの力で考えたら?」

 2年連続で、恋人へのプレゼントを人から選んでもらっているなんて…。
 翔真は心底呆れているが、そんなこと、何も今さら翔真に言われなくたって、和衣自身、ずっと前から分かっている(分かっていても、1人では全然まったく決められないだけだ)。

「ショウちゃんは去年、何上げた?」

 湯船の縁に体を預けながら、和衣は隣の翔真の顔を覗く。
 翔真は、何とも言えない表情をしていた。

「ショウちゃん? ねぇねぇ、何上げたの?」
「…言わね」
「何で? ズルいっ、俺は教えたのにー」
「お前が勝手に言ったんだろ」



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ぬくぬくお風呂 (4)


 和衣に言われてよく考えたら、去年はいろいろあったので、結局翔真は真大にクリスマスプレゼントを上げそびれていた(でもそんなこと、和衣には言わない)。
 というか、真大から貰ったのも、コンビニで買っただけのものだったが。
 それでも貰えて嬉しいと思えるのだから、和衣が、何を上げるかでそこまで悩むのもどうかとも思う(本当に欲しいと思っているものを上げたい! という和衣の気持ちも分かるけれど)。

「クリスマスかー」
「ねぇー」

 結局、何の話も纏まらないまま、和衣と翔真はのんびりした声を出す。
 プレゼントもそうだけれど、クリスマス当日のプランも考えないと。
 何だかんだ言って、いつも祐介が決めてくれているから(でもそれが、和衣の想いを外したことがない)、たまには和衣だって、かっこよく祐介をエスコートしたい。

「、え、カズ? お前、まだ風呂入ってたの?」
「あ、亮」

 2人でのんびりしていたら、頭上から驚いたような声が降って来て、顔を上げれば、亮がギョッとした顔で立っていた。

「俺、睦月が部屋戻って来てから、風呂来たんだけど」

 驚いたような呆れたような顔で、亮が空いているスペースに入る。
 睦月は、和衣と一緒に風呂に行ったのだ。
 その睦月が部屋に戻って来て、それと入れ替わりに風呂にやって来た亮が、頭や体を洗って、湯船に浸かろうとしたら、そこにまだ和衣がいたのだから、驚くに決まっている。

「でもまだそんなでもなくない?」
「長ぇよ、絶対」
「長いかなぁ」
「長いよっ。長い長い長い!」

 全然分かっていない様子の和衣に、亮でなく、先ほどからずっと和衣の話に付き合わされていた翔真がしつこいくらいに繰り返せば、「そんなに言わなくてもいいじゃん!」と、和衣が頬を膨らませた。

「だって長いもん。ねっ、祐介!」
「ぅん?」

 拗ねている和衣を無視して、翔真が呼んだのは、なぜか祐介。
 ショウちゃん何言ってんの? と、和衣は訝しんだのだが。

「ぅぇえ!?」

 しかし、そんな和衣の目に飛び込んできたのは、いないと思っていた祐介の姿で。
 突然話を振られて、何のこと? と首を傾げている。

「カズのねー、風呂が長いって話。話も長ぇし。今もさぁ」
「ちょちょちょちょっショウちゃん、やめてよっ――――どわっ!」

 ――――ざっばーーーーんっ!!

「わっぷはっ」

 先ほどまでの話を祐介にバラされそうになって、和衣は慌てて止めに入ったが、慌てすぎていたせいで足を縺れさせてしまい、湯船の中に盛大にすっ転んでしまった。
 激しく上がった水飛沫は、もちろん翔真にも亮にも掛かる。
 まだ湯船に入る前の祐介は辛うじて難を逃れたが、そばにいた全然関係のない学生にまで被害は及んでいる始末。


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ぬくぬくお風呂 (5)


「アホか、お前はっ」

 怒鳴り声を上げつつも、翔真は本日2度目の救助を行う。

「ケホッ…、だっ…て、」

 翔真と亮によって、和衣は何とか湯船から引きずり出されたが、鼻の中にお湯が入ってしまい、思わず噎せ返ってしまう。
 だって、祐介がいたことにもビックリしたのに、翔真が余計なことを話そうとするから。
 ショウちゃん、余計なこと言わないで! と和衣は翔真を睨むが、全然堪えてはいない。

「つか、俺もう上がる! カズ、続きは亮か祐介にして」
「えっ!?」

 あわあわしている和衣を無視して、翔真はさっさと上がってしまう。のん気に和衣の話に付き合っていたら、いつもよりだいぶ長く入っていた。

「やっ…俺も上がるっ」

 逆上せてはいないけれど、騒がしくしたせいで周囲の視線は集まっているし、さっきの話の続きを祐介に聞かれるのは恥ずかしいし、和衣はダッシュで翔真を追い掛け、風呂を上がっていった。


「何なんだよ、アイツは」

 意味分かんねぇ…と亮は呆れ、何が何だか分からずに祐介はポカンとしている。
 一体何だったのかと、他の学生たちも唖然としていたことは、逃げるように去っていった和衣の知るところではなかった。

「え…何だったの、今の…」

 まだ呆然としたまま、祐介は湯船に浸かった。
 風呂に来て、和衣たちがいるなぁ、と思ったら、いきなり和衣が湯船の中に沈み掛け、そして慌ただしく去って行ったのだ。分かるわけがない。

「お前さぁ……いろいろ大変だよな」
「何が?」

 和衣たちがいなくなった後、また周囲が自分たちに無関心になった頃合いを見計らって、亮が祐介にずり寄り、そしてなぜか声を潜めて祐介に尋ねた。
 しかし祐介は何を聞かれているのか分からない様子で、キョトンとしている。

「…何でもね」

 亮が言いたかったのは、もちろん和衣のことだ。
 暴走特急のような和衣の性格は今に始まったことではないが、祐介がそれに付いていくことが苦でないなら、別にいいんだけれど。

「つかさぁ、祐介、お前クリスマスどうすんの?」
「どうって?」
「どうせお前のことだから、何かいろいろ考えてんだろ?」
「どうせって何だ、どうせって」

 なぜか微妙に小バカにするように言われ、祐介は嫌そうに眉を寄せた。
 もちろん何事かは考えているけれど、それを亮に話すつもりはない。

「あ゛~~~~…どーしよっかなぁー…」

 変な声を上げながら、亮が湯船の縁に頭を乗せる。
 独り言のようだが、きっと祐介に話に乗って来てもらいたいと思っているに違いない。
 祐介は面倒くさそうに、亮のほうを向いてやった。



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ぬくぬくお風呂 (6)


「祐介、どう思う?」
「知らねぇし」
「…んだよっ」

 素っ気なく返されて、亮はお湯の中で祐介の足を蹴っ飛ばした。
 亮だって、それ相応の恋愛経験からして、クリスマスに女の子が喜びそうな演出ならすぐに思い付くけれど、相手は、いわゆる『鉄板』のクリスマスデートが通用しない睦月なのだ。
 去年も、イルミネーションは寒いから絶対に嫌だと言って聞かなかったし、結局一番喜んだのは、買ってきたツリーの飾り付けだったし。
 祐介にだって縋りたくもなる。

(コイツは何も悩まねぇんだろうなぁ、相手はカズだし)

 和衣みたく、ロマンチックな雰囲気だいすき! な子、雑誌とかに載っている王道のクリスマスデートでもすれば、きっと最高に喜んでくれるだろう。
 睦月もそういうのが嫌いなわけではないが、それよりも、『えっそんなことで!?』みたいな単純なことで大喜びする子なのだ。難関すぎる。

「はぁ~」
「…………、…あからさまに、話を聞いてほしそうに溜め息ついてんじゃねぇよ、亮」
「ちっげ。お前はいいなぁ、て思ってただけ」
「は?」
「何も悩まねぇんだろうなぁ、て」
「…………」

 随分と失礼なことを、面と向かって言ってくれたものである。
 ここが、他にも人が大勢いる風呂場でなかったら、もっと激しく突っ込んでやっただろうが、祐介はグッと堪えた。

「だってカズなんて、超分かりやすいじゃん」
「そうか?」
「、、、お前なぁ~~~っっ!! あんな分かりやすいヤツ相手にしてて、何贅沢なことぬかしてやがんだっ! この野郎~~~!!!」
「バッ…ちょっ、何キレてんだよ急にっ! やーめーろっ亮っ!」

 何が亮の地雷を踏んだのか分からない祐介は、突如ブチ切れた亮を慌てて押さえ付ける。
 先ほどから、言われている内容だけを考えたら、どう考えてもキレたいのは祐介のほうなのに。

「…つか、どう考えても睦月のほうが分かりやすいだろ?」
「はあぁぁ~~~~~?」

 祐介がわざわざ気を使って小さな声で言ってやっているのに、それをまったく無下にするがごとく、亮が声を張り上げるから、もう勘弁ならなくて、祐介はベチンと頭を叩いてやった。

「どこがっ!? どこがだよっ! ちょーーーーむずいんですけどっ!」
「それよか、声デカイんですけど…」

 何だか面倒くさいことになって来たかも。
 こんなことなら、さっきの亮の、話し掛けてほしそうな雰囲気の独り言を無視して、さっさと風呂から上がってしまえばよかった。

「…なぁ、おいっ」
「何だよ」
「睦月のどこが分かりやすいって?」

 邪魔くさいほど近くに寄って来られて、祐介は迷惑そうに亮を押し退けた。
 しかし亮はめげずに距離を詰めて来る。



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ぬくぬくお風呂 (7)


「なぁ祐介っ」
「…睦月が喜びそうなことつったら、クリスマスツリー飾るとかさ、サンタさんの形した砂糖菓子みたいのの乗っかったケーキとかだろ?」

 そんなの聞くまでもなくね? という顔で、祐介はサラッと言ってのける。
 確かに去年は、ツリーの飾り付けに大喜びしたのだ、睦月は。何も間違っていない。
 けれど。

「…何でお前がそんなに分かんだよっ」
「えーーー……。教えてやったのに、その言われ方?」

 やっぱりとっても理不尽だ! と祐介は顔を顰めた。
 言わなければ言わないで不満顔をされるし、せっかく教えてやれば文句を言われる始末。一体どうしろと言うのだ。

「だって俺、睦月と超ガキのころから一緒にいんだから、分かるよ、そんくらい。お前だって、ずーっと一緒にいるから、和衣のことがそんだけ分かるんだろ?」
「…………」

 変な言いがかりを付けられたままでも困るので、祐介は分かりやすく亮に説明してやった。

「…そっか。そういうことか」

 ようやく納得したのか、亮は祐介から離れた。

(ちょっといいホテルとか、どうかなぁ…なんて思ってたけど)

 亮が考えているホテルとは、もちろんラブホテルのことなのだが。
 普通のホテルでもいいけれど、どうせやることはやるわけだし、だったらいつもよりいい目のラブホに泊まるのもいいかなぁ、なんて、ちょっと考えていたのだけれど。

(それよりケーキなんだろうなぁ、睦月は)

 それも、小学生とかが喜びそうな、ベタなクリスマスケーキ。
 ツリーは去年買ったけれど、きっと今年はまた新しい飾りとか、欲しがるんだろうな。

 …そんなクリスマスも、悪くない。
 睦月が喜んでくれるなら。

「つか亮、俺もう上がっていい? 熱ぃんだけど…」
「へぇっ? ――――わっ、うわっ!?」
「ぶはっ!」

 ザッブーン! と大きく水飛沫が上がる。
 もう上がる、と祐介に声を掛けられたとき、完全に思考が飛んでいた亮が、わけの分からないまま立ち上がろうとしたら、急にクラッと来て、そのまま湯船の中に崩れ落ちたのだ。
 和衣がすっ転んだときには被害を受けなかった祐介も、最後の最後に、頭からお湯を被ってしまう。

「おま…何してっ…」
「だってっ…何か、クラクラす…」
「アホかーーー!!」

 そんなに長く湯船に浸かっていたつもりはないが、どうやら完全に逆上せてしまったらしい。
 祐介の突っ込みの声が、頭に響く。

「早く上がれ、バカッ!」

 バカだのアホだの、そんなに言わなくてもいいのに…。
 ちょっとだけ切なくなりながら、亮は祐介に風呂場から引っ張り出された。



 一夜にして、3人もの人間が溺れ掛けたのは、恐らく寮の風呂史上、初めてのことだったに違いない。


 長風呂もほどほどに。



*end*



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ずっと一緒にいたいから (1)


「ねぇねぇイクー、これってどういうことー?」
「…だから、」

 眉を寄せて、ウンウン唸りながらテキストを見ていた蒼一郎は、それでもやっぱりさっぱり理解できずに、同じテーブルでテキストとノートを広げていた郁雅に尋ねた。

 蒼一郎と郁雅は、同じ大学の同じ学部、同じ学科の同級生ながら、蒼一郎のほうが1つ年上だ。
 それは、蒼一郎が1年浪人してこの大学に入ったからではなくて、単位不足から1年留年してしまった同級生なので、本当のことを言うと蒼一郎は、去年もこの科目を勉強している。
 だから、郁雅に分からないことを聞かれたら答える、とまでは行かなくても、蒼一郎のほうが郁雅に何か聞く、というのは、本来ならば筋違いなのだが…。

「んぁー、ダメだ、分かんね!」
「おい、蒼!」

 んー! と大きく伸びをしたかと思うと、蒼一郎はそのまま後ろに引っ繰り返った。

「イクー、ちょっと休憩」
「お前さぁ…」

 実はほんの30分前にも、そう言って休憩をしているのだ。まったく、これで来年、郁雅の後輩になったら、一体どうするつもりなのだろうか。

「だってさぁ、このコタツがヤバいよね。こんなにぬくぬくしてたらさぁ」

 狭い一室に2人で押し込められている寮と違って、6畳一間+ロフト付きのアパートなら、コタツだって置ける。
 郁雅的に、コタツはそんなに必要としていなかったのだが、蒼一郎のリクエストで購入してみたのだ――――が。

「お前をそんなだらけさせるために、コタツ買ったんじゃねぇよ」

 しかし郁雅は呆れた声を出しながらも、シャーペンを置いて蒼一郎の横に転がった。
 あぁ、何という甘さ。
 …ちょっと反省。

「…イク」

 ちょいちょいと手招きされて、郁雅は蒼一郎のほうへと身を近付ける。
 頭の片隅では、こんなにのん気なことをしている場合ではないと、分かってはいるけれど。

「えっへっへ、イクー、キスしていい?」
「そのつもりで呼んだくせに、聞くんじゃねぇよ」

 何だか締まりのない顔になっている蒼一郎に、郁雅は眉を寄せた。
 本当にコイツは、常に緊張感が足りな過ぎる。

「えへへ」

 郁雅がわざと面倒くさそうな顔をしても、蒼一郎はさして気にした様子もなく、郁雅の首の後ろに手を回してキスをする。
 伸びた襟足の髪に指を絡ませると、郁雅は擽ったそうに首を竦めた。

「イク…」
「よし、勉強の続きな」
「うぇっ!? ちょっ待っ……何で!? 違うでしょ? そうじゃないでしょ、今のこの雰囲気は! 空気読んでよ、イク!」

 これはどう考えたって、勉強の続きを始めるような雰囲気ではない。
 絶対にこのままベッドに行くべきでしょ!? と蒼一郎は喚くが、郁雅は照れるわけでもなく冷静だ。

「お前、今の自分の状況、分かってんのか? ん?」
「あぅ…」

 あっさりと蒼一郎の腕の中から抜け出て、郁雅は体を起した。
 そんな空気を呼んでいる場合ではないのだ、実際のところ。



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ずっと一緒にいたいから (2)


「お前だって来年、俺の後輩とかなりたくないだろ?」
「うー…それは嫌…」

 今の郁雅の成績では留年の心配はまったくないし、悪いが蒼一郎に合わせて留年する気もない。
 2人揃って進級するためには、やはり蒼一郎ががんばるしかないのだ。

「留年したくないなら、お前、ちょっとはがんばれよ」
「…ん、ちょっとはがんばる…」
「いや、いっぱいがんばれ」

 蒼一郎を元気付けるために、郁雅は『ちょっとは』と言ったけれど、本人には、死ぬ気でがんばる! というくらいの気持ちを持ってもらいたいのに。
 こんなにのん気者だから、今の自分の切羽詰まった状況を、全然分かっていないのだろう。

「ホラ、起きろよ」
「うぅ…」

 スパルタな郁雅先生に恨めしげな視線を向けつつ、蒼一郎は渋々と起き上がった。

「蒼、続き」
「んー…」

 気のない返事をしつつ、蒼一郎はシャーペンを手に取り、本当に嫌そうな顔でノートにペンを走らせる。
 こんなに勉強が大嫌いなくせに、どうしてコイツは大学に入ったのだろうかと、郁雅はときどき思ってしまう。

(でもまぁ…、だからいっつも一緒にいられるんだけど)

 もし蒼一郎が就職していたり、別の大学だったりしたら、きっとここまで一緒にはいられないんだろう。
 そういう距離感もあるんだろうけど、ちょっと郁雅には耐えられそうもない。
 1年先に蒼一郎が大学に入学して、物理的に離れてしまったときは本気で絶望してしまったなんて、今になれば、どれだけ乙女チックな思考だったのかと思うけれど。

「…なぁ」
「ぅん?」

 郁雅に呼ばれ、イクが呼んだんだから、ペン止めても怒られないよねー? と思いつつ、蒼一郎は顔を上げた。

「お前、マジで今年は進級しろよ?」
「え? あ、うん…」

 妙に神妙で真剣な顔をして郁雅が言うので、蒼一郎も真面目に返事をする。
 郁雅にはいつも、しっかりしろと怒られている蒼一郎だが、本人的にはいつもしっかりしているし、今年だけでなく去年だって、留年するつもりなんかなかったのだが。

「お前がずーっと留年ばっかしてたら、また離れ離れになんだろ…?」

 離れてしまった1年間、2人して、身も心もすり減らし切ったのだ。
 とてもじゃないが、あれと同じ思いはもう2度としたくはない。

「…分かってるよ、大丈夫」

 郁雅の瞳が寂しげに曇ったことに気が付いて、蒼一郎はその頬にそっとキスをする。
 離れていた1年間、蒼一郎だって、同じくらい寂しかった。
 こんな性格だから、友だちだってたくさん出来たし、楽しいこともいっぱいあったけれど、それでも郁雅がそばにいない寂しさは埋められなくて。
 そのせいで留年したんだとは、間違っても思わないけれど、でももうあんなふうに離れたくはない。
 つくづく遠距離恋愛には向かない2人なのだ。

「これからはずっと同級生でいよ?」

 もう1度、頬にキス。
 ここで雰囲気に流されたら、やっぱマズイよね…と、蒼一郎は何とか学習の成果を発揮する。

 …でも、もうちょっとだけ。

「…イク、」
「あ、バカ、お前、ここ間違ってんじゃん」
「へぇっ? は? え?」

 パッと蒼一郎から離れた郁雅は、ノートに書かれた内容の間違いを指摘する。

「ちょっ…イク?」
「だからお前、もうちょっとがんばれっつってんだろ?」
「うー…もうちょっとだけがんばるから、郁雅先生、お手柔らかに…」
「もうちょっとだけじゃなくて、いっぱいがんばれっつの!」

 やはり郁雅のほうが、何枚も上手のようである。



*end*



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ハッピークリスマス (1)


  6:57 a.m.


「亮、起きてー! 亮、亮、亮、りょーーーう!」

 まだ『早朝』といっても差し支えないこの時間、いつもなら携帯電話のアラームが鳴って、亮に何度も起こされて、それでようやく目を覚ます睦月が、すでに起きていた。
 いや、起きているだけなら何も問題ないのだが、しかし目を覚ました睦月は、なぜか必死に亮を叩き起こそうとしていた。

「りょーうーー! 起きてよぉ!」
「……ん…」
「亮てばぁ!」

 ………………。

 一向に起きる気配のない亮に、その体を揺さぶっていた睦月は、いったん手を止めると、少し考えてから自分のベッドのほうに戻った。
 ようやく睦月が諦めてくれたのだと亮がホッとしたのも束の間。

 ――――ジリリリリリリリリリリリリリッッッ!!!!

「うわぁ~~~~っっ!!」

 とんでもなくけたたましい音が突然耳元で鳴り出し、ビックリし過ぎて、亮はマンガのようにふとんを蹴散らして飛び起きた。

「ちょっ…!」
「やっと起きたぁ。おはよ、亮」
「いやいやいや、ちょっと待ってよ、むっちゃんあのね」

 そんなかわいらしい顔に騙されるものか。
 睦月の手の中ではまだ、携帯電話がうるさく鳴り響いているのだ。亮を叩き起こした、紛う方ない証拠。

「亮、早く起きてよ、着替えてっ」
「てかむっちゃん、ちょっ…ケータイ切って! 音デカイって!」
「ねぇ亮、早くー」

 …全然会話が噛み合わない。
 携帯電話のアラーム音を、わざわざ『目覚まし時計』にして、フルボリュームで響かせているのだ。
 睦月は、亮を起こすためだけにそんなことをしたのだろうが、壁の薄いこの寮の一室で、いつまでも鳴らし続けていたら、完全に他の部屋の住人に迷惑だ。
 とりあえず亮は、睦月の手から携帯電話を奪い取って、うるさいアラームを止めた。

「え…何なの…?」

 呆然としつつ、亮が時計に目をやれば、まだ7時。
 いくらクリスマスイブとはいえ、学校も休みだというのに、朝の7時に起こされてしまった。

「亮っ」
「え…」
「早くっ」
「………」
「着替えてっ」
「……………。……え…?」

 起き上がった亮のももの上に乗っかって、興奮気味に睦月は急かすが、はっきり言って亮は、アラームを止めるのが精いっぱいで、まだそこまで頭が働いていない。
 しかし睦月はそんなことに気付いていないのか、一生懸命に亮の肩を揺さぶっている。



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ハッピークリスマス (2)


「えっと…、むっちゃん?」
「ケーキ」
「はい?」
「ケーキ、取り行くんでしょ? 今日」
「………………」
「………………」
「…………え?」
「ケーキ取り行くでしょ? 今日」

 別に亮は睦月の言葉が聞こえなくて聞き返したわけではないのだが、睦月はご丁寧にも同じセリフを繰り返してくれた。

 …うん。
 行くね、今日。ケーキ取りに。
 予約したもんね、クリスマスケーキ。

 ………………。

「えっと…、…………、むっちゃん、そのために俺のこと起してくれたの?」

 今。
 この朝っぱらから。
 まだ7時にもかかわらず。

「起こしてくれたの」
「…………、そっかぁ…、起こしてくれたんだー…」

 いつも根気強く起こさなければ起きない睦月が、ケーキを受け取りに行くためとはいえ、1人で起きて、亮を起こすまでしてくれたのはすごいことだが、しかし時間はまだ7時。
 いくら何でも早すぎる。
 というか、浮かれすぎている。

「むっちゃん、あの…まだ7時…」
「うん」
「いや、『うん』じゃなくて。まだ店開いてないし。つか、ケーキ受け取るのの時間、4時だし」
「うんうん」

 いや、『うんうん』でもなくて…。
 7時起きしなければならないほど、遠くの店に行くわけではない。
 4時の受け取りまでにはまだ十分すぎるほど時間はあるのだけれど、テンションの上がり切っている睦月には、それが伝わらないらしい。

「ねぇ亮っ」
「いやむっちゃん、ちょっ待って! 今すぐウチ出たって、絶対まだ店開いてないから! 外、確実に寒いから!」

 とにかく、睦月のこのテンションをどうにかしなければ…! と、亮は睦月に揺さぶられながら、何とか説得を試みる。
 もしかして幼稚園児とか、小学生の子どもを持つと、こんな感じになるのだろうか。お父さんて本当にすごい。

「寒い中、4時になるまで、むっちゃん外で待つの?」
「………………。…寒いのはヤダ」
「でも4時になんなきゃ、ケーキ受け取れないんだよ?」

 むぅー…と睦月は唇を突き出し、亮のももに乗っかったまま、正面から抱き付いた。
 肩に顎を乗っけられ、耳元に吐息が掛かって擽ったい。

「だって、早くケーキ食べたい」
「分かるけど」

 朝の情報番組で見掛けたクリスマスケーキ特集で、睦月のハートをガッチリ掴んだケーキを、ねだられて亮が予約したのが11月の終わり。
 その段階から睦月のテンションは尋常ではなくて、この1か月間、よく持ち堪えてくれたとは思うが、あと数時間で受け取りの時間になるのだから、どうにか我慢できないものだろうか…。



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ハッピークリスマス (3)


「むっちゃん、4時までまだ時間あるから、もうちょっと寝よ? ね?」
「ぅー…」
「眠いでしょ? 何時に起きたの?」
「…分かんな…6時過ぎ? もっと前…? てか、むっちゃんとか呼ぶな、亮のくせに…」
「はいはい」

 腕の中が温くて気持ちいいのか、苦手な早起きをしたせいで眠いのか、次第に睦月の声が微睡んだようになってくる。
 亮は睦月を抱き寄せ、ベッドに転がった。

「もぉー、これじゃ寝ちゃうじゃんかぁ…。亮のバカぁ…」
「寝ようよ。だってケーキ4時だよ? しかもこんな時間に出掛けたって、どこも開いてないし、店」
「でも出掛ける…。クリスマスだもん…」
「寒いのに出掛けんの? じゃあイルミネーションとか見に行く? 昼間からやってるトコもあると思うけど」
「…」

 別に意地悪を言うわけではなくて、睦月にその気があるのなら、イルミネーションを見るのに、今から起きてもいいと思ったから。
 早いところは、9時か10時ころからイルミネーションが点灯しているから、今から起きて、ご飯を食べて出掛ければ、ちょうど見に行けると思う。
 ケーキの受け取りにちょっとだけ早く出て、さらっとイルミネーションでも見ようかなぁ…というのが亮の当初の予定だったから、睦月がそうしたいなら、前倒しで早く出掛けても構わない。

「睦月、どうする?」
「…う」
「え? どっち?」

 その返事は肯定の『うん』なのか、言葉を詰まらせた『う』なのか。
 声が小さすぎて、分かりかねる。

「睦月?」
「ぅ~~~…ん~~…」

 だいぶ葛藤しているのか、亮がその顔を覗き込めば、睦月はものすごく神妙な表情をしていた。
 室内ですら、暖房を切っていると結構寒い。だとしたら、外は…。

「ね、睦月、どうする? 今から出掛ける? それともここで、もうちょっとぬくぬくしてる?」
「…」

 睦月の髪を撫でながら耳元で囁けば、睦月はスンと鼻を鳴らしてから、亮の背中に腕を回した。

「…………、…ここに、いることにする。亮がそうしたいって言うなら」

 全然素直じゃない言い方で、睦月は亮の胸に顔を押し付けたまま、そう言った。
 亮のほうが、最初に睦月に合わせてあげようとしたのに。でも。

「じゃ、もうちょっとだけ、こうしてよっか、睦月」
「…ん。…でも、4時に間に合わなかったら許さないんだからな」
「分かってるよ」

 腕の中、大人しく目を閉じた睦月の頬にキスをした。



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ハッピークリスマス (4)


  10:23 a.m.


 期待を裏切らないというか、お約束どおりというか。
 この男は、タイミングの悪さに掛けては日本屈指ではなかろうかと、郁雅は密かに思っている。



 クリスマスイブの朝、郁雅を起こしたのは携帯電話のアラームではなく、メールの着信音だった。
 しかも送信者は蒼一郎でなく、彼と同室の翔真。
 アドレスを交換して以来、実は1度もメールのやり取りをしたことがなかったのに、一体どうしてこんな日に? と訝しみつつメールを開いた郁雅は、その内容に大いに驚愕し、1人しかいない部屋で、「はぁ!?」と声を大きくした。

『蒼が風邪引いて寝込んだ~。ヘルプ!』

 初めて翔真から受信したメールの文面がこれ。声だって張り上げたくなる。
 翔真がタチの悪い冗談を言う人間とは思わないが、それにしてもこの内容は俄かに信じ難くて、郁雅は蒼一郎の携帯電話に電話をしたのだが、聞こえてきたのは、死にそうなほど弱り果てた恋人の声。

『イク、ゴメン~…』

 鼻をズビズビさせながら、すべての文字に濁音が付いているような発音で、蒼一郎に電話越しに謝られれば、信じないわけにもいかない。

 そう、恋人との約束がありながら、クリスマスイブに風邪を引いた挙げ句、熱まで出したのだ、蒼一郎という男は。

 さすがに郁雅もこれには呆れ返ったが、しかし具合の悪い恋人を放っておくことも出来ず、取るものもとりあえず蒼一郎たちの寮へと向かえば、まだスウェット姿の翔真が迎え入れてくれた。
 聞けば、明け方近く、熱っぽさを感じた蒼一郎が薬を探そうとベッドを抜け出したところ、思った以上に熱があったのか、そのまま倒れ込んでしまい、その物音で目を覚ました翔真が、その後、看病していたらしい。

「イクに黙ってるのも何だし、約束もあったみたいだから…」

 翔真は申し訳なさそうに打ち明けた。
 蒼一郎はベッドで寝ている。あの電話の後、寝付いたらしい。

「いや、別にいいっすよ。あ…、てか山口くん、これから予定あるんでしょ? 俺、ここにいるんで、出掛けてください」
「え、でも」

 郁雅の提案に、翔真は驚いて目を見張った。
 確かに今日はこれから出掛ける予定はあったが、それを郁雅には伝えていないし、寮の同室者が風邪で寝込んでいるのに、その看病を呼び付けた恋人に任せ切りで出掛けるのも気が引ける。

「コイツも一応子どもじゃないし……2人で付いてなくてもいいと思うんで」
「…ん。あ、じゃあ俺、薬とか買って来よっか? 待ち合わせ、まだ時間あるし」
「いや、いいっすよ。時間見て行きますから。山口くん、気兼ねしないで、楽しんで来てください」
「でも…」

 そう言われたって、やはり気にはなる。
 郁雅の言うとおり、蒼一郎も"一応"子どもではないが、何となく子ども以上に心配な気もするし。

「ホント、大丈夫です。何があっても山口くんのことは恨みませんから! 恨むなら、コイツを恨みます」

 郁雅はそう言って、冗談めかしく笑った。
 ここまで言われると、しつこくここに残っているとも言えなくて、結局翔真は出掛ける支度をした。



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ハッピークリスマス (5)


「ゴメンな、イク」
「謝んないでください。こっちこそ、朝早くからホントありがとうございました。……あ、てか山口くん」
「ぅん?」
「今日は夜……帰って来ないですよね? イブだし」

 翔真が部屋を出る間際、郁雅がおずおずと尋ねる。
 やっぱ1人で1日中看病は大変かな、夜は交代したほうがいいよね、と、翔真は思ったのだが、郁雅はそれとは違った言葉を続けた。

「あの…俺、今日、泊まってってもいいですよね? ここ…」

 少し照れたような表情で言う郁雅に、翔真はすぐに先ほどの言葉の真意を知る。
 そうはいってもクリスマスイブだ。病人とはいえ、恋人と2人きりで過ごしたいから。

「全然構わないけど……うつされんなよ、風邪」
「はい、気を付けます」
「あと…大変だったら、遠慮しないで連絡して。すぐ来るから」

 郁雅のことだから、絶対に遠慮しそうな気はするけれど、それでも放ってはおけないから。

「ありがとうございます。いってらっしゃい」

 未練を残しつつも、翔真は郁雅に見送られて部屋を出た。

 残された郁雅は、蒼一郎が寝ているのをいいことに、1つ溜め息を零す。
 蒼一郎だって、好きでイブに熱を出したわけではないし、そんなことで郁雅も怒ったり拗ねたりはしないが、呆れはする。
 何だってこのタイミングなんだろう。

(…しょうがねぇか)

 郁雅は、熱で頬を赤くしている蒼一郎の顔を覗き込んだ。



*****

 蒼一郎を医者に診せようと、近所の内科医院に電話したところ、ラッキーなことに往診をしてもらえることになり、郁雅は素直にその申し出に甘えた。
 近所とはいえ、歩いてしか行けないのに、寝込んでいる蒼一郎を連れていくのは、結構大変なことだと思っていたから。
 加えてよかったことに、この時期に熱を出すなんて、まさかインフルエンザか!? と、少し怯えていたのだが、ただの風邪だと判明した。

 貰った処方箋を持って、近所のドラッグストアに行き、ついでに買い物もして帰って来ると、なぜか蒼一郎がふとんから抜け出していた。

「お前、何フラフラしてんだよっ」
「ちが違う違う、トイレ行ってたの!」

 帰って来た郁雅に冷ややかな視線を向けられ、蒼一郎は慌てて説明した。
 この寮は風呂とトイレが共同で、各部屋に付いていないから、どうしても部屋の外に出なければならないのだ。

「薬貰って来たから、メシ食って、薬飲んで寝ろよ」
「…ん」
「あ、お粥、レトルトでもいい? 作ってもいいけど、このほうが手っ取り早そうだったから」

 郁雅はドラッグストアの買い物袋をガサガサ漁りながら、ベッドに戻った蒼一郎に尋ねる。
 キチンと自炊している郁雅は、お粥くらいなら作れるし、レトルトよりは手作りのものを食べさせてやりたかったが、今はそれより早く食事をさせて薬を飲ませなければ。



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ハッピークリスマス (6)


「イク~」
「んー?」

 レトルトのお粥を温めている郁雅は、レンジの中の様子を窺っていて、呼んでも振り返ってはくれない。
 蒼一郎はベッドに横たわりながら、郁雅の背中を見つめる。

「…」

 蒼一郎がもう1度、郁雅のことを呼ぼうとしたら、ちょうど電子レンジが音を立ててしまった。
 郁雅はご丁寧にも、お盆にお粥を載せ、薬と水も載せて、蒼一郎のもとへと運んで来る。

「ちょっと温め過ぎたかな…?」
「え、大丈夫? イク」

 そういえば電子レンジから器を取り出すとき、布巾で縁を掴んでいたけれど、それって相当熱いんじゃ…?

「大丈夫、大丈夫」

 変なところで大雑把な郁雅は、あっさりとそう結論付けたが、湯気の立ち具合からしても、絶対に熱いと思う。

「いや、口に入れる前には冷ますから!」

 蒼一郎が、よほど心配そうな顔をしていたのだろう、ベッドのそばまで引っ張って来たローテーブルにお盆を置いた郁雅は、そう言って弁解した。
 そして、合わせて持って来たクッションに座って、なぜかレンゲを構える。

 ……………………。

「…………、…え?」

 レンゲと温めたお粥を蒼一郎に渡して、郁雅の仕事はひとまずそこで一区切りが付いたのだと思ったのだが。

「はい、蒼」

 蒼一郎の目の前に差し出されたのは、レンゲに盛られた一口分のお粥。
 差し出しているのはもちろん郁雅で、その位置に持ってくる前に、先に言った『冷ますから』の言葉どおり、ちゃんとフーフーしてくれている。

 ………………。

 はい?

「え、ちょっイク!」
「何だよ、もうそこまで熱くないだろ。つか、そこまで冷ましたら、逆にまずくね?」

 いやいやいや。
 そうでなくてね。

 普通に、ナチュラルに、『あーん』をしようとしてません? 郁雅さん。
 え、そうなの?
 そこに照れはないの? 躊躇いもないの?

「蒼?」
「えっ…、いやっ…」
「レトルトっつったって、そこまでまずくはないと思うんだけど…」

 なかなか口を付けようとしない蒼一郎に、味の信憑性を疑っていると勘違いしたらしい郁雅は、首を傾げながら、まずはその一口を自分の口に入れてみる。

「…ん。まぁ普通じゃね?」
「そ…そっか」



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ハッピークリスマス (7)


 郁雅は、そのお粥の味と同じくらいにごく普通な感想を漏らすが、何も蒼一郎は、味について思うところがあって、食べるのを躊躇っていたわけではない。
 年相応の男子として、単純に『あーん』が恥ずかしかっただけだ。
 しかし郁雅は、そうするのが当たり前と思っているのか、レンゲにもう一掬いして差し出してくるから、変に意識する必要もないと、蒼一郎は素直にそれを受け入れた。

「普通だろ?」
「…ん。でもゴメン、あんま味分かんない…」
「あぁ、風邪引くと口がまずくなるよな。もっと食えそう?」

 せっかく準備してくれたのに、殆ど味も分からない状態なのが申し訳なくて、蒼一郎は謝るが、郁雅はあまり気にしていないようだ。
 でも蒼一郎にしたら、これがレトルトのお粥でよかったと、心底思う。もしこれが、郁雅の作ってくれたものだとしたら、味が分からないなんて、最悪だ。

「…よし、じゃ薬飲んで、寝…………あれ、熱測ったっけ?」

 お粥を全部食べさせた後、薬を飲ませて、蒼一郎を寝かしつけようとした郁雅は、枕元の体温計にふと気が付いた。
 医者が来てくれたときに1度測ったきりのような…。

「でもメシ食った後だし、いま測ってもアレなのかな?」
「分かんね…」

 今まで親から看病されることはあっても、ここまでしっかりと自分で他人の世話なんてしたことはないから、その辺のところが2人ともいまいち分からない。
 でも、今薬を飲んだばかりで、効いて来るのもこれからだろうから、先に寝かし付けようか。

「あ、イク」
「ん?」

 お粥の入っていた器やらグラスやらを片付けるため、ベッドから離れていた郁雅を呼び止める。

「ちょっとお願いあんだけど」
「何?」
「引き出し……俺の机の、脇のヤツ、の一番下」
「え、どれ?」

 たどたどしい蒼一郎の説明に、郁雅は眉を寄せつつ、引き出しに手を掛ける。

「ここ?」
「…ん。開けて?」

 よく分からないけれど、とりあえず言われるがまま、引き出しを開けてみる。
 中は、蒼一郎の性格をよく表しているというか……とっても雑然としている。

「中にさぁ、何か箱…てか、何かそんなの、ない?」
「箱? どれ? つか蒼、机ん中、汚すぎ!」
「ゴメ…」
「で、これ?」
「…ん、それ。ちょっと持って来て?」

 今は具合が悪いから見逃してやるが、後で絶対に片付けさせてやる! と心に決め、郁雅は言われたとおりの箱……というか、かわいくラッピングされた包みを持っていく。

「はい、これでいいの?」
「ん、ありがと…、…………、…はい、イク」
「はい?」

 蒼一郎はなぜか、受け取った包みを、そのまま郁雅の手に乗せた。
 熱のせいだろうか、今日の蒼一郎の行動は何だかとっても不可解だ。



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ハッピークリスマス (8)


「え、何?」
「クリスマス。プレゼント」
「………………、…え?」
「え、いや、クリスマスだから…、……プレゼント」

 ………………。

「………………」
「………………」

「え、ちょっ何か反応してよイク!」

 手の上にプレゼントの包みを乗せたまま、郁雅はポカンと蒼一郎を見つめている。
 何のリアクションも起こさない郁雅に、蒼一郎は、また失敗しちゃった!? と焦る。

「バカ蒼…」
「えっ、えっ!?」

 やっぱダメだった!? 風邪引いた分をこれで帳消しにしようとは思ってないけれど……と、蒼一郎はワタワタしながら、郁雅を宥めようと起き上がろうとしたが、熱のせいでクラクラして無理だった。

「あのね、イク、あのねっ」

 俯いてしまった郁雅の表情は、蒼一郎からは窺い知ることが出来ない。
 怒っちゃった? そのプレゼントじゃダメ? と、熱のせいでうまく働かない脳みそで蒼一郎は懸命に考えるが、全然考えはまとまらない。
 どうしよう…、今日の俺は全然ダメだ…。

「イク、あのっ…」
「こんな……俺のことなんか喜ばせて、どーすんの…?」
「は? うわっ」

 てっきり郁雅が怒ってしまったのだとばかり思っていた蒼一郎は、一体どう言い訳しようかと考えていたのに、想像だにせぬ、郁雅はどうしてか、横たわっている蒼一郎に抱き付いてきた。

「え、ちょっ、イクっ?」

 抱き付くなんて、怒りから来る行動ではない気がするが、熱のせいで蒼一郎の思考力も落ちているし、もしかして感じ取れていないだけで、やっぱり怒ってるの?
 でも。

「イク?」
「バカ…、超嬉しいじゃんか…」
「え…?」

 郁雅の思いがけない言葉に、蒼一郎の思考が止まり掛ける。
 でも、その顔を覗こうと思っても、郁雅が胸にしがみ付いていて出来ない。

「ねぇイク…、イクってば」
「…………、…何で、蒼……具合悪いのに、そんな、何で俺にプレゼントとか…」

 蒼一郎の腕の中、郁雅は思いを打ち明ける。
 だってそんな、プレゼントとか、そんなこと思ってもみなかった。
 イブに風邪を引いた蒼一郎に、怒るとか責めるとかそんな気持ちはないけれど、でもやっぱり残念というか……ガッカリした気持ちはあった。
 なのにこんな。



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ハッピークリスマス (9)


「俺だって、用意してた、のに……お前がこんななって、急いで来たから、忘れてきちゃった、し…」
「……」
「俺も、今日、お前に渡したかった、のに…」
「…ん」

 蒼一郎は、自分よりもいくばくか細い郁雅の肩を抱き寄せた。
 こんなことをしたら、もしかしたら風邪をうつしてしまうかもしれないけれど、でも。

「…イク」
「……」
「プレゼントもさ、そりゃやっぱ嬉しいに決まってるけど、でも……用意してたのも忘れちゃうくらい、急いで俺んとこ来てくれたんだ、て思ったら、……ゴメン、不謹慎だけど、すっげぇ嬉しい」
「……」

 郁雅の顔を上げさせれば、大きな、アーモンドのような瞳は、うっすらと涙に濡れている。
 すん…と郁雅は鼻を啜り上げた。

「俺は、イクといられれば、本当はそれだけで嬉しいんだよ?」
「……も…」
「え?」
「っ、俺も、て言ったのっ、バカ!」

 病人相手に大きな声なんて出すもんじゃないのに、でも恥ずかしさから郁雅はつい声を大きくしてしまう。
 風邪がうつったわけでもないのに、頬が熱い。

「イク、」
「バカッ、好き、だよっ…」
「ちょっ」

 蒼一郎の上に伸し掛かるようになっていた郁雅は、そのまま距離を縮めて唇を奪う。
 ホントに風邪がうつっちゃう! と蒼一郎は慌てたが、郁雅は構うことなくキスを続けた。

「イク…」
「早く風邪、治せよなっ…」
「…ん」

 もう1度唇を寄せて来た郁雅の背中を、蒼一郎はそっと抱き寄せた。





  3:31 p.m.


 去年はシングルだったこともあり、彼女との約束があるというバイト仲間と勤務を交代してやり、仕事をしていた翔真も、今年は恋人を優先して、しっかりバッチリ休みを取ったクリスマスイブ。
 同じカフェで働く安喜隼人(アキ ハヤト)は、しっかりバッチリと仕事をこなしていた。

 イブとはいえ平日の今日、昼間はさすがにカップルよりOLやサラリーマンのほうが多いだろうと思っていたのは、まったく浅はかな考えで、店内はカップルでごった返していた。
 自分も大学生という身分でありながら、隼人は若干忘れ掛けていたのだが、学生はもうすでに冬休みなのだ。



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ハッピークリスマス (10)


「さすがにカップルばっかりですねぇ~」

 ランチタイムの喧騒が一段落したところで、のん気にそう言ったのは、同じくバイト店員の福原湊(フクハラ ミナト)
 その、カップルばかりの状況が、隼人の神経を苛立たせているとはゆめゆめ思っていないらしく、恋人たちの幸せそうな表情に、自分まで幸せな気分に浸っているようだ。
 恋人たちが仲良くしている傍らで、それと同じぐらいの年ごろの男が、あくせく働いていて何も感じないわけはないと思うのだが、湊だけは例外らしい。

「…まぁ、イブだからな」

 いっそコイツにも毒を吐いてやろうかと思ったが、湊の幸せそうな顔を見ていたらそれも出来ず、隼人は小さな声で答えた。

「でも隼人くん、よかったんですか?」
「何が」
「だってイブですよ? 彼女と約束…」

 そこまで言い掛けたとき、いくらぼんやりポワンとしている湊でも、ハッと気付いて口を噤んだが、時はすでに遅かった。

「あ、いや、隼人くんっ、あのっ…」

 話し掛けていた相手、隼人の顔が、接客業をしているとは思えない、鬼のような表情になっていたから。
 もちろんそうさせた原因は、湊の言葉に他ならない。

「お前なぁ~。彼女と約束あるヤツが、こんな日にのん気に仕事なんかしてるかっ!」
「そそそそそーですよねっ、すみませんっ!!」

 隼人の突っ込みに、湊は慌てて頭を下げる。
 湊にしたら、隼人ほどのイケメンに彼女がいないほうが不思議なくらいだし、いやたとえ特定の子がいなくても、彼と一緒に過ごしたい女の子ならいくらでもいそうだから、単純に何で今日バイト? と思っただけなのだが。
 でも確かに、そんなこといちいち湊に突っ込まれたくはないだろう。

「つか、そんなこと言ったら、お前だって仕事してんじゃねぇか。あぁ? 彼女との約束はいいのかよ」

 目には目を、やられたらやり返すのが隼人流なので、同じ質問を湊に返してやる。
 隼人はイケメンだが、どちらかと言うと、Vシネマとかに出て来るヤクザかチンピラのような顔付きだし、口も悪いほうなので、彼が凄むように湊に問い詰める姿は、一見すると高校生が絡まれているようにしか見えない。

 しかしそんな隼人は、絡むように湊に質問をしておきながら、実際のところ、その内心はバクバクで全然穏やかではなかった。
 だってもし湊の答えが、「彼女とは、バイトが終わったら、会う予定なんです」とかだったら、一生立ち直れない…!!

 ――――そうこの男。
 安喜隼人は、まるで怖いものなしのような見てくれとは裏腹に、湊に対して、思春期の女子中学生のような片思いをしているのである。

「だって俺、別に…」
「ぁん?」
「彼女とか、いないですし…」

 俯きがちに湊は、ボソボソと聞こえるか聞こえないかの声で呟くように言った。
 質問する側のときは、わりと何の気なしに聞いていたが、答える立場になると、確かにされたくない質問だった。結構へこむ。



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