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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (74)
2010.10.17 Sun
「それにさ、女の子の格好でJADEに行ったら、またあのキャバ嬢の子とかに何か言われちゃうかもでしょ? アッキー、前すっげぇ困ってたじゃん」
「そうなんだけどさ」
依織を瑛貴の彼女だと勘違いし、しかも浮気をしているのだと思い込んでいる有華のことを言っているのだろう。
彼女に見られたら、何かと厄介なのは確かだ。
「てか…俺、そういうとこ、しょっちゅうアッキーに見られてるよね」
「そりゃそうだろ、俺、毎日あの駅使ってんだもん。見られたくないなら、別のトコ行けよ」
「…確かに」
瑛貴に想いを告げて、しかしそれでも、寂しさからいろいろな男性と関係を持ってしまうことをやめられなくて。
隠したところでどうにもならないのは分かっているのに、つい瑛貴にバレないように行動している自分がいた。
けれど結局、そんな隠し事、うまくいくわけないのだ。
「お待たせいたしました」
依織の自嘲なんて構うことなく、黒蜜抹茶ケーキとカシス&ベリーパフェが運ばれて来た。
こんな時間に食べるには、少しどころでなく胸焼けしそうなスイーツに、依織が瑛貴に視線を向け直すと、「食べれば?」と瑛貴はソファの背に凭れて伸びをした。
「ねぇアッキー、先これ食べててよ」
「は?」
黒蜜抹茶ケーキにフォークを立てた依織が、ズイ、とパフェを瑛貴の前に差し出した。
最初から、1つは瑛貴に上げるつもりだったのだ。
「パフェ。アイス融けちゃうから、アッキー先食べてて」
「…お前が2つ食うんだろ?」
「食べるけど! あ、そのイチゴ残しといてね」
そう言って依織は黒蜜抹茶ケーキを食べ始めるから、瑛貴は少し迷ってから、仕方ない素振りでスプーンを手に取って、ベリーソースの掛かったアイスに刺した。
*****
デザートを食べ終わっても、始発にはまだ少し時間があって、でももう座っているのも窮屈で、結局2人でファミレスを出た。
「え、依織何でこっち来んの?」
ファミレスを出て、瑛貴はもちろん駅に向かうのだが、なぜか反対方向の依織まで一緒にやって来た。
「いいじゃん、俺も駅まで行く」
「いいけど逆じゃん」
「でもいいの」
「あっそ」
こんなことで言い争うつもりもないから、瑛貴は依織の好きにさせる。
ただ、以前こうして2人で始発の動き出す時間に駅まで向かっていたのを、七槻に見られたことがあるから、それだけはちょっと気を付けないと。
別に見られたら困るわけではないけれど、七槻も何かと瑛貴にちょっかいを出してくるから、面倒くさいのだ。
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「そうなんだけどさ」
依織を瑛貴の彼女だと勘違いし、しかも浮気をしているのだと思い込んでいる有華のことを言っているのだろう。
彼女に見られたら、何かと厄介なのは確かだ。
「てか…俺、そういうとこ、しょっちゅうアッキーに見られてるよね」
「そりゃそうだろ、俺、毎日あの駅使ってんだもん。見られたくないなら、別のトコ行けよ」
「…確かに」
瑛貴に想いを告げて、しかしそれでも、寂しさからいろいろな男性と関係を持ってしまうことをやめられなくて。
隠したところでどうにもならないのは分かっているのに、つい瑛貴にバレないように行動している自分がいた。
けれど結局、そんな隠し事、うまくいくわけないのだ。
「お待たせいたしました」
依織の自嘲なんて構うことなく、黒蜜抹茶ケーキとカシス&ベリーパフェが運ばれて来た。
こんな時間に食べるには、少しどころでなく胸焼けしそうなスイーツに、依織が瑛貴に視線を向け直すと、「食べれば?」と瑛貴はソファの背に凭れて伸びをした。
「ねぇアッキー、先これ食べててよ」
「は?」
黒蜜抹茶ケーキにフォークを立てた依織が、ズイ、とパフェを瑛貴の前に差し出した。
最初から、1つは瑛貴に上げるつもりだったのだ。
「パフェ。アイス融けちゃうから、アッキー先食べてて」
「…お前が2つ食うんだろ?」
「食べるけど! あ、そのイチゴ残しといてね」
そう言って依織は黒蜜抹茶ケーキを食べ始めるから、瑛貴は少し迷ってから、仕方ない素振りでスプーンを手に取って、ベリーソースの掛かったアイスに刺した。
*****
デザートを食べ終わっても、始発にはまだ少し時間があって、でももう座っているのも窮屈で、結局2人でファミレスを出た。
「え、依織何でこっち来んの?」
ファミレスを出て、瑛貴はもちろん駅に向かうのだが、なぜか反対方向の依織まで一緒にやって来た。
「いいじゃん、俺も駅まで行く」
「いいけど逆じゃん」
「でもいいの」
「あっそ」
こんなことで言い争うつもりもないから、瑛貴は依織の好きにさせる。
ただ、以前こうして2人で始発の動き出す時間に駅まで向かっていたのを、七槻に見られたことがあるから、それだけはちょっと気を付けないと。
別に見られたら困るわけではないけれど、七槻も何かと瑛貴にちょっかいを出してくるから、面倒くさいのだ。
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