Sugar Baby! (中編)

2008/02/22 08:11
 カフェテリア。
 昼食の時間帯でもなく、授業が始まったこともあって、人が少ない。

「あー、めっちゃ怒られたー」

 と言いつつも、ヘラヘラ笑いながら歩がやって来た。
 慶太と真琴は苦笑するしかない。

「あ、それでさぁ、さっきの話の続き!」
「何々?」

 真琴の言葉に食い付いてきたのは、歩だった。慶太は、勘弁してくれ、といった顔で、密かに溜め息をつく。

「最近、智紀さんがあんまり学生会室に来ない件」
「あぁー確かに。慶太、智紀と何があったの?」
「えっ、俺!?」

 歩に話を振られて、慶太は声を引っ繰り返した。
 智紀が学生会室に来なくなったことと、どうして慶太を結び付けたのか。しかも真琴でなく、歩が。

「なななな何で俺!?」
「え、だって」
「ねぇ。智紀さんは学生会室来なくなるし、慶太は智紀さんの話題になると、顔赤くなるし」
「なってないよ!」

 真琴に指摘され、それでも頬の熱いのが気になるのか、慶太はパンパンと両手で頬を叩いた。

「何? とうとうエッチでもしちゃった?」
「…………エッ……チ…………―――――ッ!? なっ……何言って……!?」

 歩の言葉の意味を理解した途端、慶太は耳まで赤くして、思わず歩に右フックを食らわせてしまった。

「イタッ! ちょっ…やめろよ」
「ゴメ……だって歩、あ゛…うー……」

 歩としては、それほど衝撃的なことを言ったつもりはなかったのだが、慶太は大げさなくらいに真っ赤になって、あたふたしている。

「違うの?」

 真琴も歩の意見と同じだったのか、あまりにも慌てる慶太に、逆に驚いてしまった。

「違うに決まってんじゃん! 何言ってんの!? て、ってか、何で!?」
「は? 何が?」
「何でその……あの、…………そう思ったの?」

 急に真顔になった慶太が、声を潜めて尋ねてきた。

「そうって?」
「だから! 何でその……あの、エッチ…した、とか、その……」
「んー? いや、恋人同士なら、そのくらいするでしょ、普通」
「こいっ…!」
「むがっ!?」

 驚いて慶太は、両手で歩の口を押さえて、辺りを見回した。
 離れたテーブルに着いている他の学生たちは、特にこちらの様子に気付いたふうもなく、それぞれに話をしている。

「何だよ、慶太」

 邪魔そうに慶太の手を払って、歩は眉を寄せる。

「だってだって!!」
「ちょっと落ち着きなよ…」

 あまりにあわあわしている慶太に、真琴がそう言った。
 まさか真琴にそんな言葉を掛けられる日が来るとは…。それでも慶太は大きく息をついて、ペットボトルのお茶を1口飲んだ。

「ていうか、ちょっと待ってよ。何で歩、知って…」

 慶太が知る限り、慶太と智紀が付き合っていることを知っているのは、真琴と拓海と高遠だけのはずだ。
 歩を信用していないわけではないが、やはり相手が男であるということも手伝って、何となく言えずにいた。
 それなのに。

「は? だって付き合ってんでしょ? 慶太と智紀」
「な…何で知って…」
「はぁ? 何でも何も…」

 バレバレなんですけど…。

 別に必要以上にベタベタしているわけではないが、2人でいるときの雰囲気は、どう見ても恋人同士のそれを醸し出しているわけで。

(もしかして、隠してるつもりだったのかな…?)

 歩は、慶太や智紀がこのことを誰に打ち明けているかは知らないが、2人を知る人に話したところで、"今更、何言ってんの?"という状態だろう。
 まさか2人がそのことを隠しているだなんて、思いも寄らないに違いない。

 歩も真琴も、何だか楽しくなってきた。


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わたしも…

楽しくなってきました!!
右フックを食らわせるほど動揺しまくりの慶太くん、
どんだけ純情!?
あーうー続きがー
気になります…!!



>イチゴさん

 周囲にバレバレなのに、隠してるつもりだった慶タン。
 純情なくせに、手が出るのが早い慶タン。

 こんなにかわいい子にするつもりじゃなかったのに… (苦笑)


 まだまだ、道のり半ばです!



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